中国メディアの羊城晩報は25日、中国で「茶文化」が見直され、愛好家が増えるに連れて、日本の骨董品として高い価値を持つ鉄瓶の人気が高まっていると伝えた。
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 中国メディアの羊城晩報は25日、中国で「茶文化」が見直され、愛好家が増えるに連れて、日本の骨董品として高い価値を持つ鉄瓶の人気が高まっていると伝えた。

 記事は、日本の古い鉄瓶は「水質を改善してくれるだけでなく、漢詩や中国画が描かれたものもあるなど、その佇まいには中国文化の影響を色濃く残している」などとし、専門家の発言として「中国人の爆買いによって、骨董品として価値の高い鉄瓶は日本からなくなってしまうだろう」と論じた。

 続けて、日本の鉄瓶を販売する中国の業者や収集家の話として、「近年、中国では日本の骨董品としての鉄瓶が非常に人気が高く、わざわざ日本で鉄瓶を買い求める業者が増えている」と紹介したほか、中国国内で行われる美術品オークションでも日本の鉄瓶が出品されるケースが増え、落札価格も年々上昇していると伝えた。

 さらに、中国で日本の鉄瓶が知られるようになったのは2008年ごろで、10年ごろから徐々に流行の兆しが見え始めたと紹介。最初は広東省で人気が出始め、北京市に人気が飛び火し、一気に流行したと報じた。

 また記事は、日本の鉄瓶が中国で人気を得た背景として、「鉄瓶としての見事な品質だけでなく、実用性が高いことにある」と伝え、鉄瓶で沸騰させた湯は電気ケトルなどで沸騰させた湯とは「明らかに違う」と主張。中国で茶文化が盛り上がるにつれ、鉄瓶に対する需要も増えていると伝えた。

 続けて、「普通の中国人旅行客ではもはや日本で骨董品としての鉄瓶を買い求めるのが難しくなっている」と伝え、業者を含めた中国人が大量に買い求めていることを背景に、「あと2年もすれば日本から骨董品として価値の高い鉄瓶はなくなってしまうのではないか」と論じた。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)