参院選は、民主党の予想以上の大敗となった。その敗因は、菅直人首相の「消費税発言」だとされる。しかし、財政再建の必要性は、国民に広く認識されている。菅首相の「消費税発言」で民意が動いたとの総括は単純である。今回の結果は、この連載で論じてきたように、約20年間にわたる「政権交代ある民主主義」への潮流の中に位置づけて総括すべきだ(第31回)。今回の参院選の結果は、一言でいえば「ありえない敗戦」ということ