「生きれば生きるほど私の身体はいびつに壊れていく。」市川沙央さんのデビュー作『ハンチバック』(文藝春秋)は、いま話題の1冊。本作は第128回文學界新人賞受賞作で、今月19日に発表される第169回芥川賞の候補作でもある。市川さんは筋疾患先天性ミオパチーという難病による症候性側弯症(しょうこうせいそくわんしょう)で、人工呼吸器・電動車椅子使用の当事者だ。中学2年生のころから、横になるときは人工呼吸器をつけて