あれから17年が経った。2006年、第1回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で日本は優勝を飾った。アメリカ・サンディエゴにあるペトコパークの夜空に舞い上がった紙吹雪の下で、まだ侍ジャパンと呼ばれていない日本代表ナインは歓喜の輪をつくっていた。すでにメジャー屈指の安打製造機となっていたイチロー、大会MVPに輝いた松坂大輔らが王貞治監督を胴上げしていた。そのなかには、決勝のキューバ戦に「9番・セン