画面いっぱいにゆらゆらと揺れる、美しく神秘的な、しかし全身タトゥーだらけの青年。ほどなく画面は変わり、実は青年はヌレエフの再来と称されるほどの類いまれな才能を持つ天才的なバレエダンサーであり、それゆえ常に重圧と苦悩を抱えていることがわかる。つまり彼はわが身をいくつものタトゥーで刻み、薬漬けになるほど薬物の力を借りてハイにならねば舞台に上がれない。精神的に追いつめられているのだ。1989年ウクライナ