白と黒のチョコの下には、鶏ももが!

写真拡大 (全3枚)

バレンタインにチョコレート……とは、今や世の常識。女性から男性へ、という流れだけでなく、“友チョコ”なんて文化まで当たり前になろうとしています。
そういえば、未だあるんでしょうか? 「プロスポーツチームのイケメン選手がありえない量のをチョコをもらえた」的な、驚愕のエピソードは。そんな人気者なら、チョコレートにも飽きてしまうだろうなぁ……。

じゃあ、ちょっと変わり種のチョコレートをご紹介しましょう。いや、チョコレートにカテゴライズしてよいのか迷うのだけど。“ご当地やきとり”のフードエンターテインメント施設「全や連総本店 東京」が期間限定(2月2日〜3月14日)で提供する『チョコやきとり』(税別380円/2本セット)は、驚きです。

どんなメニューなのか? いや、もうそのネーミングでお察しはつくと思いますが。その通りです。チョコであり、やきとりなんです。鶏もものグリルとバナナを串に刺し、ビターチョコとホワイトチョコでコーティング。まさに、バレンタインにぴったりのやきとりが形となりましたよ!

こりゃ、気になる。当然、実際に食べに行ってきました! ……と、その前にこのメニューの詳細について伺っておかないと。いや、そのきっかけはわかりますよ。バレンタインシーズンだからこその、やきとりとチョコの融合なのでしょう。しかし、そこには知られざる試行錯誤があった模様。
「“チョコやきとり”を大前提として色々な部位で試作し、最終的には鶏もも肉に決定しました。鶏と鶏の間にはバナナを挟んでいるのですが、そこはチョコバナナの発想です(笑)。ただ始めはバナナではなく、ネギだったり、他のフルーツだったり、はたまたやきとりだけをチョコレートでコーティングしたりと色々試しました。でも、やっぱりバナナが合うんです」(料理長の鈴木さん)

しかし、間近で見ると……。思い切ったチャレンジをしましたねぇ。見た目は、完全にスイーツ。これって、ミスマッチの妙と言えるのかしら。
「いえ。チョコレート自体、料理に使われることは結構多いですよね。特に洋食ではソースや隠し味に使われることが少なくありません。ですので、食べて違和感はないんですよ」(鈴木さん)

マジですか!? こりゃ、楽しみだ。じゃあ、そろそろ食べます。まずは、黒(ビターチョコ)を! パクッ。……ケーキみたいですね(笑)。そして、それでいて苦味もある。もちろんチョコテイストはありつつ、食感は完全に鶏もも肉でした。
「最初はチョコを“ドロっ”とさせていたのですが、そうするとチョコレート感しか口に残りませんでした。スニッカーズを食べてるみたいになっちゃったんです。お肉の感覚が全くなくなってしまいまして……。そんな時『チョコレートにサラダ油を入れると薄く塗れる』と聞き、実践してちょうど良い厚みに調整することができました」(鈴木さん)

また鶏を食べると、その次に出現するバナナが良いアクセントになっている。
「初めはバナナに火を入れていたのですが、やはり生の方が食感があると気付きました。火を入れると香りは出るのですが、グニャッと柔らかくなり過ぎます。“香り”をとるか“食感”をとるか。結果、『食感がある方がいい』という意見が多く、バナナは生にしてあります」(鈴木さん)

では、続いては白(ホワイトチョコ)をいただきます。……あっ、これは塩で味付けされた鶏もも肉のテイストが強いですな! ホワイトチョコの甘みたっぷりテイストも、同時にやって来るし。なるほど、ウキウキしちゃいますね。
「黒と白、2種類の好みはハッキリ別れると思います。カカオが入っていない白の方は甘さが強調されるので、甘いチョコが苦手という人には合わない。普段、あまりチョコを食べない方はビターがオススメです」(鈴木さん)

ところでやきとりを食べる際、何の飲み物が合うと思います? いや、もちろん個人差はあるでしょう。ビールだっていいし、日本酒だってオツです。
一方この『チョコやきとり』、はっきりと合うドリンクがあるんです。
「近日中にメニュー追加を予定しているのですが、ゴディバリキュールを使用したカクテルとのマリアージュがお勧めです」(鈴木さん)
これは、やきとりの新境地だな……!

そんな今回の『チョコやきとり』、ターゲットとしてどの辺りの層を想定していますか?
「できれば、カップルやご夫婦などの男女で楽しんでいただければと(笑)。もちろん通常の団体さんでもいいですし、『また全や連が何かやってるよ』という感じで気軽に食べていただければいいかなと思っています」(鈴木さん)

見ての通り、『チョコやきとり』はハート型の模様がくり抜かれたお皿に乗って提供されます。
気軽な感じでもいいし、ここ一番でもOK。男女間の好意を伝える手段として、やきとりはアリかもしれない!?
(寺西ジャジューカ)