「チャック袋の密閉性」+「科学的吸着」。アンモニア臭の消臭にも成功!

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“ニオイ”って、手ごわいですよね。目に見える汚れを取り去っても、ニオイだけ残っていることは多いし、壁一枚隔ててもシャットアウトできず伝わってくることがある。手ごわいです。
……が、完全にニオイを隔離できるビニール袋が開発された! 「丸万株式会社」(名古屋市)が11月より発売している『スメールカット』は、いわば“消臭機能特化型ジップ袋”です。

では、その使用法について。何かニオイがキツいものがあったら、この『スメールカット』に入れてみてください。そして、時が過ぎるのを待つ。で、封を開けるとニオイが消えてる!
いや、素晴らしい。まるで、マジックみたい。でも、なぜこんな事が可能に!?
「袋に含まれている無機系消臭剤とアンモニア等がイオン結合することにより消臭されます」(同社・岡崎社長)
科学的吸着が起こる上、ジップによる完全密閉でニオイが外に漏れるのを防いでくれる。“クサい物”にふたをし、封を開けたらいつの間にか“クサい物”じゃなくなっているという感覚でしょうか。

そんな『スメールカット』を開発したきっかけは、「介護」だったようです。同社社員がお母さんの介護をする中で、どうしても自宅にこもってしまうニオイ。おむつの処理には、いわゆるレジ袋を使っていたそうです。
そこで、試しにジップ付きのビニール袋を使用してみた。すると、漏れるニオイはかなり軽減化! またネットで検索すると、チャックの付いた消臭袋が今まで商品化されていない事実にも気が付きました。
「介護現場のおむつ、尿パッドの処理などに、消臭機能を付けたチャック袋が役立つのではと考え、『スメールカット』の開発に着手しました」(岡崎社長)
その効果の程だが、2時間でアンモニア臭の98%以上、トリメチルアミン臭ならば72%以上の消臭に成功するとのこと。スゴい! 肝は「チャック袋の密閉性」+「消臭機能」です。「臭いものにふた」の究極系とでも言いましょうか?

そんな『スメールカット』は現在、同社直販サイトにて購入できます。価格は1,134円〜(50枚入り)。小さめサイズからごみ袋大サイズまで、サイズ展開はかなり豊富のようですよ。

2014年現在、高齢者の割合は総人口の25.1%にもおよび、それに伴い介護の需要も激増。在宅介護をしているご家庭で、使用済みのおむつ等を一時保管している割合は50.8%にも上るそうです。そんな時代だからこそ、このジップ袋は嬉しいなぁ。
「モニターの方からは『使用済みオムツを入れても、2〜7日はニオイが漏れない』との報告がありました」(岡崎社長)
2〜7日と誤差があるのは、汚物の種類・量に影響されるから。とにかく、その日数のうちに廃棄してしまえば万事が解決!

もちろん、介護以外の用途にも応用は可能です。旅先での洗濯物の保管、外出時の赤ちゃんのおむつ処理、ペットの排せつ物処理、災害・緊急時の汚物処理等……。幅広いシチュエーションで、活用できる気がしますよね。
(寺西ジャジューカ)