※美しい普段の顔と凄まじい寝顔のギャップが堪能できる写真集『日本一寝顔が酷い絶世の美猫セツちゃん』(祥伝社/税別880円)。

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猫の寝顔の持つイメージといえば“幸せ”だったり“癒やし”だったり……というのが万国の共通認識なのではないかと思う。ちょっぴり舌が出ていたり、たまーに半目なのはご愛きょう。猫好きにとっては全くもってセーフです。
しかし、その寝顔の何かが……いや、いろんなところが……規格外というかアウト!? なことで一躍有名になってしまったのが、イラストレーター&漫画家で声優としても活躍中のminoさん(@mino_ris)の飼い猫、セツちゃん(♂)。

雪のように真っ白な毛色にブルーアイズという、“起きているときは”天使のような美猫のセツちゃん。しかし一度寝てしまうと、舌をがっつり出して白目をむいていたりと、その寝顔はほとんど死体レベルに! Twitterではそんなセツちゃんの“顔芸”(minoさん談)と、「平井堅の『瞳をとじて』を誰か流して」などminoさんによる絶妙なツイートが話題を呼び、多いときは1万5千RTを超えて拡散。噂が噂を呼び、テレビ番組などにも取り上げられたほか、3Dプリントメーカーの協力により寝ているセツちゃんの3Dフィギュア(非売品)が制作されたりと、おもしろ企画も続々実施された。

そんなセツちゃんの“ギャップ萌え”な魅力を堪能できる写真集『日本一寝顔が酷い絶世の美猫セツちゃん』が、満を持して12月10日に発売! 著者のminoさんにお話をうかがった。

――セツちゃんを飼い始めたのは2013年11月頃だそうですが、どんな経緯でminoさん宅にやってきたのでしょうか?
友人が保護した兄弟猫3匹のうちの1匹を譲ってもらいました。元のお家は多頭飼いのところで、3匹とも病気になって弱っていたそうです。お話を聞いて、写真を見せてもらったときに、なんとなくセツ氏と目が合って……。そこからはもう、何も考えずに里親を申し出ていました。

――あんな美猫が保護猫だったとは! セツちゃんというと、凄い寝顔のイメージが強いんですが、起きているときはどんな性格の猫ちゃんなんですか?
取材でうちに来られたカメラマンさんもおっしゃっていて確信しましたが、寝顔よりも動きの方が面白いです。猫とは思えないドジっ子ぶりと、思いつきを行動に移して失敗するどうしようもなさと、意味のわからない遊びを生み出すユーモアが、もはや芸人です。

――なるほど。Twitterでは驚異的な寝顔やポージングなど、いろんなセツちゃんの様子を楽しませてもらっていますが、今度出る写真集の見どころはどんなところでしょう?
酷い顔からは想像もつかない可愛い顔も厳選しました。当初は酷い顔のみで構成されるかと思われた本書ですが、プレゼント用にも選んでいただきたいという趣旨を鑑みて、申し訳程度に美猫アピールも入っています。あとは、セツと心の通った私めが、心の声を代弁してコメントをつけております。猫語も習得しました。

――minoさんのTwitterのつぶやきも絶妙なので、それは楽しみです…! 写真集のタイトルに“日本一寝顔が酷い”というキャッチフレーズがありますが、お友達、フォロワーさんから言われたセツちゃんの寝顔に対するコメントで、印象に残っている言葉がありましたら教えてください。
「心臓が弱い人にはオススメ出来ない写真だな」とか、「母親に見せたら『こわい!やめて!』と叫んで逃げるので面白い」とか、「寝顔って……人に与える印象の一つとしてとても大事なんだね……」と真顔で言われたりとか。私自身は初めて変顔見た時は「こいつ笑いを分かっとるなぁ」と愛おしさが増しました。

――ちなみに、Twitterを通してセツちゃん人気が爆発した印象が強いんですが、セツちゃんに関して寝顔以外で驚いたニュースはありましたか?
フィギュア化も面白かったのですが、なんでしょう……。ああ、私は企画でA2サイズのポスターを作っていただけたのが嬉しかったです! あれ本当に大きいんですよ! それよりも何よりも、去勢時に病院に預ける際に、今まであまり鳴き声を上げなかったセツ氏が世界に絶望したような絶叫を上げたことが、彼に関する一番の驚きでしたね。

オチがなんとも切ない……。ちなみにminoさんのコメントに出てくるポスターの制作時には、事情を知らない印刷会社から「このネコさんは死んでいるように見えるんですが……」と確認があったというエピソード付き。
いろんな意味で壮絶なセツちゃんの写真集には、Twitterでおなじみの傑作ショットはもちろん、キュートすぎる幼少期など、未公開写真が満載なのだとか。写真集の公式アカウント(@setsunegao)によると、「「日本一寝顔が酷い絶世の美猫セツちゃん」を買ったら彼氏出来るという(根も葉もない)噂ですよ!」とのことなので、縁起物やクリスマスプレゼント用として、そして2014年の笑い納め用として、一家に一冊揃えてみてはいかがでしょう?
(古知屋ジュン)