チーズが臭すぎた!?チーズフォンデュが原因で訴訟問題へ。勝利したのは意外にも……

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チーズフォンデュの本場スイスで、あるレストランが訴えられる、という訴訟問題が起きました。その原因は、スイス料理の代表チーズフォンデュ。スイス人に愛される郷土料理のはずが、まさかの訴訟問題となってしまった理由とは?

訴えられたのは、チューリッヒで郷土料理を出すレストラン『ツンフトハウス・ツァー・ツィンマーロイテン』。スイスチーズを使ったチーズフォンデュが人気とあって、テラス席でもチーズフォンデュを提供していましたが、テラス席から漂うチーズの臭いに耐えられなかったのが、レストランの隣人たち。

「チーズの臭いがキツすぎて、客が店に近寄らない」、「商品にチーズの臭いが付いてしまう」と、洋服店のオーナーがレストランのマネージャー、フロリアン・クルツ氏に抗議し、罰金165ユーロ(約2万4千円)を求める訴訟問題に発展しました。

実は、クルツ氏が訴えられたのは、3年前。チーズフォンデュの臭いをめぐって、3年にも及ぶ長い戦いが続くとは、誰も想像しなかったと思いますが、クルツ氏は罰金を拒否し、「臭い戦争」は長引く結果に。

その間、洋服店のオーナーが、腐ったような強烈な臭いを放つノルウェー名物の魚料理をわざわざレストランのテラスに運んでお客さんの前で食べるなど、不正行為に出る始末で、クルツ氏は「オーナーはレストランの客を侮辱し、私たちの料理をけなすキャンペーンを行った」と、当時の様子を振り返っています。

お互いが一歩も引かなかった「臭い戦争」。レストランと洋服店、どちらが勝ったのかというと……、勝訴したのはクルツ氏!クルツ氏に求められていた罰金は免除され、逆に洋服店のオーナーが、クルツ氏に訴訟費用3145ユーロ(約45万円)と損害賠償120ユーロ(約1万7千円)を支払う結果となりました。

最終判定を受けて、クルツ氏は「スイスチーズの勝利!」とコメント。今後も、スイスの伝統料理を、クルツ氏のレストランで味わうことができるようになりました。

ようやく決着がついたチーズフォンデュ訴訟。自分の国の伝統的なチーズを「臭い」と言ってしまうのは残念な気がしますが、日本のくさやを思うと洋服店のオーナーにも同情したくなるような。あなたには「この臭いは苦手!」と、顔を背けてしまうような食べ物はありますか?

Un restaurant a fondue cause une guerre de voisinage en Suisse
http://www.lexpress.fr/styles/saveurs/un-restaurant-a-fondue-cause-une-guerre-de-voisinage-en-suisse_1504734.html