サポート終了のWindows XPからUbuntuへ移行することが必ずしもおススメできない理由【デジ通】
Ubuntuのリリース時期とサポート期間 |
サポートが終了するWindows XPの代わりに使うOSとして、一部のユーザーに代替OSとしてUbuntuが注目されている。筆者もUbuntuについてよく質問されるようになった。
Ubuntu(ウブントゥ)はLinuxベースのOSで無料で提供されている。世界中のUbuntuコミュニティの有志により開発が進んでいてバージョンアップも行われている。インテルやAMDのパソコンにWindowsの代わりに入れて誰でも使うことができる。
しかし、操作性がWindowsと異なる部分など注意すべき部分はいくつもある。コンソール画面やLinuxの知識を持たない人が使うと、思わぬ部分で落とし穴に落ちてしまう可能性もある。
■使うバージョンによっては、頻繁にアップデートが必要
Ubuntuは半年ごとに新バージョンがリリースされている。2014年3月現在の最新バージョンは2013年10月17日に登場した13.10(Saucy Salamander)だ。2014年4月には次のバージョン14.04 LTS (Trusty Tahr)が登場する予定となっている。
Ubuntuのサポートはリリースされてから9か月が基本だ。このため、現行の13.10(Saucy Salamander)は2014年7月にサポートが終了する。ここで言うサポート終了はWindows XPのサポート終了と同じ意味の、OSのアップデートなどがされなくなる期限の意味だ。
次のバージョンが4月にリリースされ、これも無料なのでアップデートすればいいが、Windows XPを利用し続けるような人がOSのアップデートを半年に一度のペースでやるのか? と考えると疑問だ。
■サポート期間の長いUbuntu
そうした人には長期サポートのUbuntuが適している。先述したように通常のUbuntuのサポート期限は9か月だが、長期サポート版は5年となっている。長期サポート版はバージョン番号の後にLTSがついている。LTSはLong Term Supportの略だ。このLTSが付いたバージョンは2年に一度登場しており、リリースから5年間サポートされる。
直近で最新の長期サポート版は2012年4月にリリースされた12.04 LTS (Precise Pangolin)で2017年4月までのサポートとなる。2014年4月に登場予定の14.04 LTS (Trusty Tahr)も長期サポート版で、こちらは2019年4月までのサポートとなる予定だ。
Windows XPを使用していたハードウェアの延命はUbuntuを使えば無料でできるが、このようにサポート期間といった点に関しては注意をしないと、再度サポート期限切れという憂き目に遭う。このあたりの手間も十分に考えた上で、UbuntuといったLinux系OSへの乗り換えで最適な選択をする必要があるだろう。
また、Linuxに関する知識を身に付ける気がないのであれば、素直にパソコンとOSを新しいものに更新したほうが、結局はよかったということにもなりかねないことを、理解しておく必要があるだろう。最新OS搭載のパソコンを入手済みで、旧マシンを何とか活用したいと考えている人でLinuxの知識も身に付けたいというのであれば、Ubuntuはおススメである。
上倉賢 @kamikura [digi2(デジ通)]
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