結婚“しない”? それとも“できない”?

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 周りの同僚や元同級生が次々と結婚していく中、自分だけおひとりさまとして取り残される不安に駆られる…そんな風に思ったことのある30代や40代の女性は少なくないはずです。
 「仕事が忙しいから」「結婚相手を今、一人に決めるのはもったいないから」と自分を正当化したり、女子会で他の“売れ残り”女子と慰め合っ(ているフリをし)たりしていませんか?

 『結婚しないの?できないの?』(森川友義/著、ディスカバヴァー・トゥエンティワン/刊)は、早稲田大学の森川教授によるアラサー・アラフォー女子向け「結婚力養成講座」です。
 本書では、「結婚しない」と言う女性に対しても「本当は結婚したくてもできないから、言い訳しながら自分を正当化しているだけでは?」と、安易な逃げ道を許しません。そして、結婚できない15の理由を挙げています。

■アラサー・アラフォーの恋愛を20代の恋愛と勘違いしている人は要注意
 「素敵な恋愛をして、1人の男を愛して結婚したい」と夢見るのも、不倫などの恋愛修行に耽るのも、20代までに終わらせたいもの。アラサー・アラフォーの恋愛はどうすればいいのでしょうか。
 著者は、「同時進行の恋愛」にあるといいます。つまり、1人の男と長く付き合うのではなく、同時に多くの男性と浅く広く付き合い、その中から最良の相手を選んで徐々に恋愛へと持ち込んでいくという戦略です。
 これに対して、「同時に複数と交際なんて、モラル違反」と憤慨する人もいるかもしれません。でも、限られた時間の中で果たすべきは恋愛成就ではなく結婚成就だったはずです。多少のモラルには反してでも、複数の男を釣り、その中から最高の男を選んで契約(=結婚)させるのが効率的なのではないでしょうか。

■エステやネイルサロンは、不要な投資
 未婚の男女は、3つの市場の中で取引をします。相手の保有期間の長い順に、結婚市場、恋愛市場、浮気市場です。各々の市場では異性に求める資質が異なるため、自分の売り込み方を間違えると、むだな恋愛を繰り返してしまう羽目になります。
 浮気市場で求められるのは外見的魅力、恋愛市場では声や性行為の相性、気立ての良さといった五感的魅力です。それに対し、結婚市場で求められるものはずばり、実際の結婚生活で重要視される「家事能力」です。
 つまり、結婚したいならば、エステやサロンできれいになるよりも男の胃袋をつかむ方が効率的だというのです。また、これは料理が上手だと男に思い込ませればいいので、無理をして料理教室に通う必要はありません。1つ2つ、得意料理を味見させ、男に幻想を抱かせるだけでも結婚市場での自分の価値を高めることはできるのです。エステやネイルサロンではなく、少し料理を練習するほうが、結婚への道は開けるのかもしれませんよ。

 この本では、男女の恋愛事情を心理学・経済学的な視点から分析されていて、単なる精神論や「モテ仕草」に終始した他の恋愛本とは一線を画しています。
 とはいえ語り口は優しく(内容はとても厳しく耳が痛いと思うところもあるはず)、分かりやすく仕上がっています。
 本書の目的は、できるだけ満足度の高い結婚をすることです。
 もちろん、この世の中、決して結婚だけが全てではありませんが、「おひとりさま」の自分の未来を想像して焦りを覚えたら、本書を開いてみてはいかがでしょうか。
(新刊JP編集部)