新人国会議員のネット選挙アプローチVol.7 北関東ブロック4

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衆議院北関東ブロック小選挙区3名

アメリカの大統領選挙もいよいよ佳境だ。しかし両候補の発言が話題になるのは対中関係ばかり。いらだちを覚える人も多いだろうが、政治で大切なのは党の顔ばかりではないと信じたい。より多くの情報を集め、政治を見守るためにも、ここでは引き続き、若き衆議院1回生議員のネット活動をチェックしよう。

今回は前回に引き続き、北関東選出の3名、埼玉13区選出の森岡洋一郎(もりおかよういちろう;1975年生)氏、埼玉8区選出の小野塚勝俊(おのづかまさとし;1972年生)氏、栃木1区選出の石森久嗣(いしもりひさつぐ;1962年生)のインターネットにおける発信とその活用度をレポートする。

民主党 森岡洋一郎氏の公式サイト

まずは、森岡洋一郎の公式サイト(独自ドメインmoriokayoichiro.net)を見てみよう。トップページには「素直な心で衆知を集める」とあり、ガッツポーズの森岡氏の写真と、“ちからこぶ”のマークがあしらわれている。

主なコンテンツは、「基本政策」「レポート」「はたもり通信」。そのうち「基本政策(POLICY)」は、政策というより政治家としての基本姿勢をうたっており、おそらくサイト開設時に作られたページ。また「はたもり通信」は、後援会の若手有志が発行しているものをアップしている。

読み応えのあるのは「レポート」だ。月に1〜2回記事がアップされている。中には、写真だけの回があったり、森岡氏が配布用に作成している印刷物の画像がアップされたりしているが、原則は、視察報告や消費税などの時事問題に関する提言などの記事である。

内容は国民生活に密接した問題を中心に扱っており、問題点の解説やメッセージなどをやさしい口調で、中高生でも読みやすいだろう。逆に、もっと骨太な内容を期待する人にとっては物足りないかもしれない。

民主党 小野塚勝俊氏の公式サイト

次に、民主党政調会長補佐・小野塚勝俊氏の公式サイト(独自ドメインonozuka.jp)を訪問する。トップページは、「命と仕事と生活を守る」とあるが、サイト全体はブログそのもののようだ。

サイトのコンテンツはプロフィールや政策などの基本情報が用意されているが、トップページに「お知らせ」や「挨拶」が設定されているブログの形式である。

ブログは基本的に毎日更新されている。内容は写真などを交えた、簡単な活動報告であるが、更新は2010年から続けられていることは評価できる。

民主党 石森久嗣氏の公式サイトとツイッター

次は石森久嗣氏の公式サイト(独自ドメインishimori.jp)を見てみよう。サイトのタイトルには「たたかう!脳外科医 衆議院議員」と添えられており、国会議事堂をバックに白衣の石森氏のガッツポーズの写真が載せられている。

サイトのトップページは、活動報告の最新記事10件が掲載されており、こちらも小野塚氏と同様、サイトそのものがブログの形式である。記事は週1〜2回更新、写真と簡単なコメントのものが中心であるが、時に提言などもあり、特に石森氏が活動の中心としている厚生労働関連が興味深い。

石森氏はさらにツイッターも利用している。ただし、ツイートは月に数回、フォロワーも1200人程度であり、ツイッターの魅力である拡散力は期待できない。

調査総論

今回の3氏のネット選挙力にあえて順位をつけてみると、一番は小野塚氏となるだろう。それは、氏がネットでの発信にかけている時間の順位であり、毎日活動報告をしていることに対しては一定の評価ができるからである。

次は石森氏。定期的なブログの更新に加え、ツイッターも活用しており、ネットへの意識が見られる。そして最後が森岡氏になるだろう。単純に更新頻度が低いゆえの順位である。

しかし、アップされているコンテンツに、どれほどサイト訪問者への意識があるかという点を考えれば、石森氏のブログに自分の考えの発信や活動の説明責任を果たそうとする意思を感じた。

いずれにしても、3名のサイトを関係者以外がなんども訪問するかと言えば、なかなか難しいのではないだろうか。ネットという場を発言の場として活用するためには、さらなるコンテンツの充実と定期的な更新が重要だろう。

(ライター 大久保ゆか)


▼外部リンク

もりおか洋一郎 オフィシャルウェブサイト
http://www.moriokayoichiro.net/

小野塚勝俊(公式サイト)
http://onozuka.jp/

石森ひさつぐのホームページ
http://www.ishimori.jp/
石森ひさつぐ ツイッター
https://twitter.com/Dr_Ishimori


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