日本のお笑い芸人BIG3の1人といわれる明石家さんまだが、NHK番組への出演はほとんど無い。この疑問に対する答えは諸説あったが、あるテレビ番組で真実と思われる出来事が明かされた。

9月12日放送の『タカトシの時間ですよ!』(TBS系)では“知られざるクイズ番組の歴史”をテーマに、番組の顔となった名物司会者や回答者のエピソードが紹介された。

クイズ番組史上、最高視聴率42.2パーセントを獲得したのが『クイズ面白ゼミナール』(NHK総合テレビ)である。1981年から1988年まで放送されていた教養系のクイズ番組。だが番組MCのタカアンドトシもゲスト出演の中田敦彦(オリエンタルラジオ)も、『クイズ面白ゼミナール』に関する記憶が無いと語る。当然司会を務めていた鈴木健二さん(現在83歳)のことも、全く知らないらしい。

当時NHKアナウンサーだった司会の鈴木さんが教授、回答者が学生という設定で、大学のゼミ風にクイズ番組を仕立て上げていた。

たとえば「日本の各都道府県に温泉がある。ウソか本当か?」などというクイズが出されていたのだが、これら問題は全てスタッフのオリジナル。1問のクイズに対して最低3冊の本で調べ、時には専門家や海外へ問い合わせていたという。当時は本で調べたり、電話やFAXでしか連絡手段が無い。時間と労力がかかったオリジナル問題への評価は、非常に高かったそうだ。

そのスタッフの熱意に応えるべく司会の鈴木さんも台本は全て暗記し、補足説明などは鈴木さん自身が調べて本番に臨んでいたらしい。現場スタッフの苦労を知っているからこその行動であったのだ。

そうしたNHK側の熱意と努力が詰まった番組で、回答者で招かれた明石家さんまが大失態を演じてしまったという。講師の解説中に“大あくび”をしたのが、スタッフの怒りをかってしまったらしい。「あくび一発で干されるなんて...」と絶句する中田。確かに仕事の話をしている相手の目の前で、あくびをするのは社会人として言語道断である。だが当時、人気番組『オレたちひょうきん族』に出演するなど人気絶頂だった彼は、睡眠時間も少なく真面目な話を聞いているうちに、つい眠気を催したのだろう。この出来事から約30年が過ぎた今、さんまはこの“大あくび”の一件をどう思っているのだろうか。
(TechinsightJapan編集部 みやび)