以前に『「サウンドクリエーター」が解決した、トヨタ86の課題とは?』で触れた、トヨタ86/BRZの「サウンドクリエーター」やMAZDAロードスターの「インダクション・サウンド・エンハンサー」は加速時のエンジンの吸気経路の脈動を利用、聞かせたい周波数領域のみを誇張してキャビン内に伝える画期的なシステムでした。


ところが情報によると、現行のBMW M5でもっと過激なシステムを採用していると言うではありませんか。その名は「Active Sound Design(ASD)」。



既に2年前にBMWのエンジニアがディーゼル仕様のMINIのエンジン音をV8サウンドに変換する技術を開発済みだったようで、「ASD」らしきプロトタイプ版のPR動画が存在します。


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現行のBMW M5でも同様な電気的処理を施しているようで、エンジンをV10(NA)からV8ターボにダウンサイジングした事によるサウンド面でのネガを解消する補助システムのようです。



BMWはこのシステムの搭載を公表していないようですが、それを裏付ける映像が存在。


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前半がASD ONの状態、後半がOFFの状態(ヒューズ・カット)です。聞き比べれば判るとおり、かなり加速時のサウンドに味付けがなされています。



近年の過熱する燃費競争でVW同様、大胆にエンジンのダウンサイジング路線をとり始めたBMWですが、M5同様、V8(NA)→V6ターボ化が噂される次期M3にももしかすると「ASD」を採用済みなのかもしれません。



筆者Avantiも2年前、この発想の元となったと思われるグッズの存在を知り、大いに驚いた記憶がありますが、まさか欧州車がこういう形で音作りをしてくるとは思ってもみませんでした。
そのグッズがこちら。


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御覧のとおり、SAABのエンジンがフェラーリのV12サウンドに早変わり ! 
オルタネーターからのパルスを検知,エンジン回転数に合わせて音を変化させる仕組み。


これなら技術的には軽自動車をV8サウンドにする事も可能に。
もっとも、PS3の「GT5」などでも実車のサンプリング・サウンドで遊べる時代ではありますが。


スポーツカーにはドライバーをその気にさせる上で「音が命」という側面もあるので、欧州のカーメーカーも音作りに余念が無いと言ったところでしょうか。



高級ラグジュアリー・スポーツ「M5」でのASD採用の良し悪しは別にして、発想的にはなかなかユニークと言えそうです。


■BMW M5
http://www.bmw.com/com/en/newvehicles/mseries/m5sedan/2011/showroom/index.html


(Avanti Yasunori)



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