Windows 8登場で役目を終える「Windows Live」ブランド

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Windowsユーザーに幅広く浸透している「Windows Live」ブランドが役目を終えようとしている。

5月2日(米国時間)にBuilding Windows 8でWindows LiveグループのChris Jones氏が、Windows 8時代に向けたWindows Liveブランドの発展的な解体について説明している。

2005年1月に登場したWindows Liveは、クラウドサービスへの接続を前提としていなかったWindowsを拡張するためのサービスとソフトウエアだった。

Microsoftは現在、同ブランドでPC用ソフトウエア (Windows Live Essentials)、Webベースのサービス (Hotmail、SkyDrive、メッセンジャーなど)、ユーザーアカウント (Windows Live ID)などを提供している。

今や数多くのWindowsユーザーにとって不可欠なものになっており、Windows Liveサービスのアクティブユーザー/月は5億人を超える。

しかし、その成長と共にWindows Liveという別のブランドでの提供に違和感を覚えたり、追加インストールが煩雑というようなユーザーからのフィードバックが増加していたという。

Windows 8ではクラウドサービスや関連するソフトウエアがWindowsの利用体験の一部として組み込まれる。

別ブランド(Windows Live)での提供は不要であり、むしろ混乱を避けるためにWindows Liveを整理する必要がある。

Windows 8はクラウドサービスをバックグラウンドにして機能するように設計されている。

ユーザーはMicrosoftアカウントにサインインするだけで、クラウドサービスを中心に、PCのデスクトップアプリやMetroスタイルアプリ、Metroスタイルベースのタブレット、Windows Phoneベースのスマートフォンなどで同じように自分の環境を利用できるようになる。

例えば、Windows 8 PCで連絡先を作成すれば、同じMicrosoftアカウントに紐付けられた他のWindows 8マシン、Windows Phoneスマートフォン、Hotmail、メッセンジャー、SkyDriveなどで共有される。

そこで異なるデバイスでも同じデータを共有し、共通のサービスを利用できることが伝わるように、多様だったソフトウエアを以下の一覧表のように可能な限り統一する。

例えば、これまでWindows Live MailやOutlook Expressなどがあったメールクライアントは、Windows 8とWindows PhoneともにMail appになる。

カレンダー(Windows Live Mail、Windows Calendar)はシンプルにCalendar appだ。

Windows LiveユーザーはWindows Live IDがMicrosoftアカウントへと変わる。

Microsoftは今後数カ月をかけて大部分の製品で名称変更を実施するという。