元お笑いタレントのジミー大西(48)が、画家に転身したのは20年前。若い世代には彼の芸人時代を知らない人も多い。今のジミーは海外で数年過ごしながら、画家として創作活動に勤しんでいる。

3月16日放送の『アナザースカイ』(日本テレビ系)では、MC長谷川潤もジミー大西がお笑いタレントとして人気者だったことは知らないと話す。そんな長谷川のような若い世代のために、ジミーが画家を目指すようになった経緯から番組では紹介した。

1992年のこと。あるテレビ番組でジミーはオチの役回りとして、自分で描いた絵を出品した。だがその絵に33万円という値が付けられ、彼は自分の描く絵に自信が持てた。これをきっかけにジミーは、画家を目指すことにしたのだという。

高校在学中から吉本興業に入ったものの「使いものにならない」と冷遇されていたジミーを、明石家さんまが面倒をみたことは知られている。さんまがお金を出してジミーに運転免許を取らせ、自分の運転手にしたのだ。その後ジミーのお笑い芸人としての才能を引き出し、表舞台に立たせたのもさんまの後押しがあってこそであった。

その大恩人のさんまから画家を目指すことになったジミーに、「人に画を習ってはいけない。」と言われた言葉を今まで忠実に守っているようだ。さんまは“型にはめずに自由に表現させてこそ、才能が開花する”ジミーを、誰よりもよく分かっていたのだろう。

自分の好きな国で魅かれる題材を見つけ、自由に絵を描く。だが基礎を習っていないので、画材などの知識が乏しいことがあるらしい。例えば油絵のように立体的な表現のできる、メディウムというアクリル絵用の媒剤を数年前まで知らなかったそうだ。このメディウムの存在を知ったジミーは、自慢げに周りに言って回ったが逆に知らなかったことを驚かれたと、番組で明かしていた。ちなみにジミーは“人間離れした嗅覚”の持ち主で、ある番組の『ニオイで持ち主を当てる』レースで警察犬にさえ勝った経験があるほどだ。そのため油絵具のニオイに耐えられず、ジミーは水彩画を専門としているようだ。

大阪出身だが幼い頃は祖父母に預けられ、和歌山の海沿いの街で育ったジミー。今でも海の見える陽気な国で絵を描いている生活が、一番落ち着くと語る。特にお気に入りは、地中海性の温暖な気候のマルタ島だそうだ。画家になって20年。そのマルタ島で今年、初めて女性の裸体を描くことに挑戦し新たな一歩を踏み出した、ジミー大西である。
(TechinsightJapan編集部 みやび)