現行の3代目プリウスが、戦略的な値段で登場してから早2年。発売時は、最新かつ高度な技術をリーズナブルに提供するトヨタの大英断とモリゾー社長(豊田章男社長)の心意気に、大いにシビレました〜


もっとも「最新・高度な良いクルマを安く!」という使命感以上に、「打倒!2代目インサイト」の方が強かったらしいと聞くと、ちょっぴり微妙ですけどね。



そして今回、ファミリーユースに狙いを定め、「2列シートの5人乗りワゴン」と「3列シートの7人乗りミニバン」の2つの個性を備えた「プリウスα」が登場しました。


まずプリウスαの一番の特徴は、インプレの冒頭にあるとおり「オリジナルと似て非なる外観、高い全高が余裕の高さを生む」点でしょう。


外観では、先進的なプリウスの造形に、ボリューム感と親しみやすさが加わった印象を受けます。また全高も、日本の立体駐車場制限1550mmを越えてきました。欧米でも販売するため、日本の制約条件よりも、キャビンや荷室の拡大最優先したのですね。
その結果プリウスαでは、快適でゆとりある居住空間と3列シート、そしてゴルフバック4つ(ここはなぜか日本独特の条件です)が積めるカーゴスペースを実現しました。




一方プリウスαでは定員増や荷物増の対策で、プリウスに比べ大人2人分位重量増になってしまいました。でもインプレに「重くなったが動力性能は必要にして十分な実力」とあるように、走り対策にも抜かりはありません。
プリウスでは燃費重視セッティングのところを、プリウスαはパワー側に振り替えて、走りの性能を確保した訳ですね。その分燃費は落ちますが、それでもホンダ勢を上回る31km/lを達成しているのはさすがです。
(^-^ゞ



また7人ミニバン仕様には、新たに次世代のリチウムイオンバッテリーを採用しています。バッテリーを小型化してセンターコンソールに移設し、3列シートのスペースを稼ぎ出した訳です。
こういう新技術を採用して付加価値を追加しつつ、5人乗り仕様と同じ燃費に揃えるのが、さり気なくて渋いところですね。



プリウスαは、震災の影響で、発売も生産も大幅に遅れてしまいました。それでも超がつく大人気で、ディーラーさんで聞いたところ「8月に発注しても5人乗りワゴンが半年、7人乗りミニバンでは何と1年待ち!!」との事。
このプリウスαの大旋風は、当分続きそうです。
(*^-’)b


(拓波幸としひろ)




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