説明ベタな人に共通する「わかりにくい表現」

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 一般的に物事をわかりやすく説明できる人は頭がいい、というイメージがありますが、これは本当でしょうか。『学校で教えてくれない「分かりやすい説明」のルール』(木暮太一/著、光文社/刊)によると、「物事をわかりやすく説明できる人は頭がいい」というのは誤解で、わかりやすく説明できるかどうかは、能力やセンスの問題ではなく、訓練やちょっとした工夫次第。つまり、誰にでも「わかりやすい説明」をすることは可能なのだそうです。
 たとえば「表現」。せっかく内容のいい説明なのに、表現がわかりにくいばかりに相手に伝わらないということは、大いにありえます。では、相手に伝わりにくい「わかりにくい表現」とは一体どのようなものなのでしょうか。

■寄り道が多い
 分かりづらい説明の典型に「何のテーマについて話しているのかわからない」というものがあり、説明に寄り道が多いと、相手にこのような印象を与えてしまいます。
 寄り道の多い説明というのは、例えば

 私はもちろん××の可能性も否定できないと考えてはいるが、いろいろと調査をした結果、△△かな、とも感じるようになってきたものの、○○だと思う。
 
 といったもの。注釈や私情が伝えたいことを邪魔してしまっています。

■主語と述語が遠い
 人に何かを説明するときに、わかりやすい形は「○○は××です」「△△は◇◇になりました」というように、主語が述語の近くにある形です。しかし分かりにくい説明は往々にして主語と述語の間に修飾語が入ってしまい、説明を複雑に見せてしまいます。余計な修飾語句は省いた方がすっきりとした説明になります。

■二重否定
 「○○しないとも限らない」「○○しないこともない」といった二重否定は、言ってみれば、一度裏返しにしたものを再度裏返しにして表に戻しているようなものです。つまり裏の裏は表なわけで、「○○することもある」「○○するかもしれない」と言った方がずっとすっきりします。

 表現に気をつけるだけで、説明はグッとわかりやすくなります。
 プレゼンやスピーチを上達させたい人は、一度自分の表現を見直してみてはいかがでしょうか。
(新刊JP編集部/山田洋介)


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