月末にUEFA会長選挙を控えるプラティニは、イタリアサッカー連盟のパンカッリ暫定会長とローマにて会合を持った。プラティニは「イタリアに投票してもらうためにお願いに来たのではない。私の今後のサッカーに対するビジョンをパンカッリ会長に伝えるため」とコメントした。

 しかし、言葉通りに受け取るわけにはいかないだろう。というのも、イタリアは2012年に開催されるヨーロッパ選手権(ユーロ)開催に立候補しており、プラティニがUEFA会長選挙に勝利した場合、その影響力によって開催にこぎつけることが容易になると判断したのではないか、と見られている。

 要するに、イタリアは選挙でプラティニを支持する見返りに、ユーロ開催を手に入れようとしているのだ。プラティニにとっても、ヨーロッパでリーダー的な立場のイタリアと良好な関係を築くことは、今後においても有利な条件となる。「投票のお願い」というだけではなく、もっと踏み込んだ話し合いが持たれたのは間違いなさそうだ。