ラツィオDFマッシモ・オッド(30)が14日、ACミランへの思いを口にした。セリエA第19節対シエナ戦(1−1)後、多くの報道陣を前に主将オッドは「ラツィオのユニフォームを着て試合をするのは今日で最後だろう」と切り出した。

“高齢化するDF陣の再生”をテーマに掲げるACミラン。特にパフォーマンス低下が著しい右SBカフー(36)の後継者として、オッドの名は以前から挙がっていた。冬季移籍市場突入とともに両クラブ間でスタートした移籍交渉だが、暗礁に乗り上げている。“700万ユーロ+α(若手選手)”を提示するACミラン側に対し、ラツィオ会長ロティートの要求は“1000万ユーロ+α”。両者一歩も譲らず、300万ユーロ(約4億6千万円)の溝が埋まる気配はない。

堪りかねたオッドは「プロとして試合には全力で挑むが、このような状況では落ち着いていられるはずもない。クラブは俺の希望を理解しているはずだ。レベルアップに向けて重要なオファーであり、すぐにでも(ACミランで)プレイしたい。あと1年もすれば、俺の契約が切れる事はクラブも理解しているだろう。クラブにとっても絶好のチャンスではないのか!?ロティート会長がその事を理解できないほどの人物ではないはずだと信じている」と堰を切ったように胸中を告白した。

夢のACミラン入りを目前に、遅々として進まない移籍交渉。冬季移籍市場も折り返し地点を経過した。オッドの未来はワンマン会長ロティートの掌中にある。


佐藤 貴洋