リーグ・アン後半戦の初戦で、首位リヨンが今シーズン2つめの黒星を喫した。

 13日敵地でトゥールーズと対戦したリヨンは、持ち前の流れるようなゲーム展開ができずに、前半を0−0で終えた。少ないながらも決定的なチャンスはあったが、得点につなげられぬまま、後半は相手の個人技に圧倒され2点を献上した。

 リヨンは今シーズンこれまで、チャンピオンズリーグも含めた公式戦30試合を戦い、わずか2敗しかしていない。この日は完敗となったが、2位とは14ポイント差。リーグ6連覇を危ぶむ声は当然まだない。しかし、攻撃陣を中心に多くの負傷者を抱えるのが気になる。

 12月に右太腿を痛めたビルトールは、ケガが悪化して欠場、週明けに精密検査を受ける。一時は練習を再開したベンゼマも故障が再発し、復帰までに6〜8週間かかるおそれがある。この日、ほぼ3ヶ月ぶりに先発で復帰したフレジもまだ万全のコンディションとはいえず、故障続きで出番の少ないカリューは放出の可能性が高いと報じられている。

リヨンのオラス会長はトゥールーズ戦の後、「フォワードを少なくとも1人、できれば2人獲得することが緊急課題」とレキップ紙に語っている。

 オラス会長にとって関心の一人はブラジル代表で8試合に出場したニルマール(22)。ニルマールは2004-2005年のシーズンにリヨンに在籍したが、出番が少なくブラジルのコリンチャンスにレンタル移籍された。しかし移籍金の一部がリヨンに支払われておらず、呼び戻しを考えて国際サッカー連盟(FIFA)に裁定を申し入れている。

 ただし復帰はあまり期待できないとの見方もある。「3〜4人をリストアップし、獲得を検討している」と話すオラス会長は、今シーズン1部に昇格したバランシエンヌで大活躍しているスティーブ・サビダンの名前を挙げた。

 そのほかの候補としては、ボルドーのシャマック、アヤックス(オランダ)のクラース・ヤン・フンテラール(23)、ユベントスのトレゼゲといった名前が取りざたされている。サンテチエンヌからの獲得に「失敗」したと報じられるピキオンヌもまだあきらめていない模様だ。