森保一監督体制の発足当初から参加してきた自負がある。チームの要に成長してきたMF守田英正(スポルティング)は「年齢もそうだし、森保さんが監督になってからずっとやってきた一人。以前より(リーダーシップの)気持ちは強い。プレーで見せることも、あとは言葉も、自分の態度でチームを引っ張っていければ」と貫禄を漂わせている。

 15日のインドネシア戦では、攻守の要として躍動した。MF鎌田大地との縦関係の入れ替わりは、インドネシアを混乱に陥れる。先制点は守田と鎌田が起点になり、相手のオウンゴールを誘発。後半4分にはチーム3点目も決めた。

 もっとも、守田本人は「少なからずチームメイトが気を利かせてくれている。僕一人で打開して点を取った局面はたぶん一回もない」と謙虚だ。「みんなの恩恵を受けているのが僕だけなのかなと」。最終予選では南野拓実と並んでチーム最多3得点。「以前から言っているように、数字に貢献したいというのは昔からずっと思っていたなかで、今はよりそこに対して以前より熱がある」と手応えを口にした。

「無理に点を取りに行っているわけではなく、あくまで自分の範囲で、自分のできることの延長戦上で点を取れているところが、尚いいのかなとは思う。そこは素直にうれしい」(守田)。最終予選の後半戦で、日本を分析してくる国も増えてくる。そのときは司令塔として守田がタクトを振るつもりだ。「状況判断や適応力は少しずつチームとしてはできてきている。そこでうまく対応できたらいい」。分析してきた相手をさらに上回り、W杯への道のりを切り拓くつもりだ。

(取材・文 石川祐介)