ベルギー、終盤にミスから痛恨失点…リーグB降格のイスラエルが最終節で大会初勝利

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 UEFAネーションズリーグ(UNL)・グループA2第6節が17日に行われ、イスラエル代表とベルギー代表が対戦した。

 イタリア代表、フランス代表と同居するグループA2において、既にイスラエル代表、ベルギー代表ともに準々決勝進出の可能性は潰えてしまった。最終節はリーグA残留をかけた戦いとなる。開幕から4連敗を喫した後、前節フランス代表相手に引き分けて勝ち点「1」をもぎ取ったイスラエル代表は、4点差以上で勝てば3位に浮上し、リーグBのチームとのプレーオフに進むこととなる。言い換えると、ここまで1勝1分3敗を記録しているベルギー代表は、大量失点での黒星さえ避ければ、3位の座を守ることができる。

 試合は立ち上がりからベルギー代表がチャンスの数を増やす。9分にはペナルティエリア手前左寄りの位置で獲得したフリーキックをレアンドロ・トロサールが直接狙ったものの、シュートはGKダニエル・ペレツに阻まれる。続く17分にはアルトゥール・フェルメーレンとのパス交換から、ボックス右寄りの位置に侵入したトロサールが右足を振り抜いたが、ここはGKペレツの正面へ。

 直後の23分にはイスラエル代表にチャンス到来。ペナルティエリア手前でルーズボールを拾ったマノル・ソロモンが右へ繋ぐと、エリ・ダサが迷いなく右足で狙う。グラウンダーのミドルシュートは左ポストに嫌われた。29分にはボックス左で顔を上げたオスカル・グローフが、最終ラインとGKの間にグラウンダーのボールを入れるが、わずかに味方には合わない。

 イスラエル代表が勢いに乗って前に出る時間が続くなか、37分にはベルギー代表にアクシデントが発生。トロサールが負傷の影響かプレー続行を残念し、ヨハン・バカヨコと途中交代。攻撃陣をけん引していた背番号11を欠いたなかでの戦いを強いられることとなった。

 このままスコアレスで後半へ折り返してからも試合の様相は大きく変わらず、両チームゴールに迫るシーンを増やしていく。57分には敵陣右サイドで顔を上げたバカヨコが左足で浮き球のボールを供給すると、ロイス・オペンダがボックス内でこのボールに反応したが、ファーストタッチがうまく決まらずシュートはサイドネットに嫌われる。67分にはボックス中央で折り返しを受けたバカヨコが強引に右足を振り抜くと、ディフレクションした一撃はゴール方向へ向かったが、GKペレツが弾き出した。

 両者ゴールネットを揺らすことはなく終盤に突入したが、試合はこのままでは終わらなかった。86分、ベルギー代表は自陣でボールを回収したところから、マット・スメッツが横パスを繋ごうとしたものの、狙っていたディア・サバがインターセプト。ファーストタッチは長くなったが、なんとか粘って後ろへ落とすと、ヤーデン・シュアが右足シュートを沈める。ベルギー代表の最終ラインに生まれたミスを見逃さず、イスラエル代表が土壇場で先手を取った。

 試合はこのままタイムアップ。終盤の得点が勝敗を分け、イスラエル代表が今大会初勝利を手にした。両チームは勝ち点「4」で並んだものの、得失点差でベルギー代表が3位を維持。前記のとおり、ベルギー代表は3位でリーグBのチームとのプレーオフへ進み、イスラエル代表はリーグBへ降格となった。

【スコア】
イスラエル代表 1−0 ベルギー代表

【得点者】
1−0 86分 ヤーデン・シュア(イスラエル代表)