イーロン・マスク氏「政府効率化省」トップに就任へ“FOXニュース司会者”“飼い犬射殺の州知事”など…トランプ新政権へ期待と不安

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イーロン・マスク氏が「政府効率化省」のトップに就任します。

「政府効率化省」はアメリカ政府の組織や予算を効率化するための新たな組織で、選挙中にトランプ氏が立ち上げを明言していました。

トランプ氏は「過剰な規制を撤廃し、無駄な支出を削減し、政府の機関を再編する道を切り開いてくれる」と期待を示し、マスク氏も「無駄遣いに関与する大勢の人に衝撃を与えるだろう!」と強調しています。

一方、国防長官には退役軍人でテレビ司会者のピート・ヘグセス氏、国土安全保障長官には飼い犬を射殺したことを告白して批判を浴びた、サウスダコタ州のクリスティ・ノーム知事の起用が発表されました。

さらに、CIA(中央情報局長官)に第1次トランプ政権で国家情報長官を務めたジョン・ラトクリフ氏を充てることも発表しています。

このニュースについて、SPキャスターのパトリック・ハーラン氏(パックン)と詳しく見ていきます。

大富豪のイーロン・マスク氏をはじめ、保守系メディアのFOXのニュースの司会者や、対中強硬派、不動産投資家、飼い犬射殺の州知事など、かなり個性的な面々が取り沙汰されているわけですが、この8人の共通点は、大統領選でトランプ支持を表明していました。

青井実キャスター:
支持者で固めた人事とみていいですか?

SPキャスター パトリック・ハーラン氏:
そうですね、間違いないです。前回もトランプ反対派は入れなかったんですけど、1回目の任期中に92%もの内閣も含めてのトップポジションの人が辞職して交代になったんです。
その中で、アンチトランプに回った人もいます。今回は失敗を繰り返さないと自分のトランプ支持者ばかりで固めましたね。

その中でも注目したいのはイーロン・マスク氏。
新設の政府効率化省を率いる役割です。
政府の官僚主義をやめて、過度な規制を削除し、無駄な支出を減らして連邦政府機関を再構築するというのが任務だそうです。

青井実キャスター:
マスク氏は、連邦予算から全体の3割ほどにあたる少なくとも2兆ドルを削減できると言っていますが、期待できるのかその辺はどうでしょうか?

SPキャスター パトリック・ハーラン氏:
期待する声は多いですよ。僕もビジネスパーソンとしてイーロン・マスクは高く評価しています。特にスペースXの事業においては、NASAと比較すると10分の1のコストで同じことができていると。半分ぐらいの期間で同じことが成し遂げられているということで、効率化ができたというのはあちこち言われていまして、僕はこの辺期待していますよ。

マスク氏は、正式ではないですが、新省庁のロゴをXに投稿しました。

ロゴに書かれた「DOGE」は、政府効率化省(Department of Government Efficiency)を略したもの。
日本語にすると「わんこ」のような犬を指す俗語でもあります。
マスク氏が大好きだった日本の柴犬「カボス」の愛称で、一時的にツイッターの青い鳥のロゴをカボスに変えたことも以前ありました。

宮司愛海キャスター:
確かにキャッチーですけども、やっぱり民間のトップが政府の機関のトップを務めるということは、自分にいいように政府を利用するというリスクもあると思うのですが、どう考えますか?

SPキャスター パトリック・ハーラン氏:
はたしてどうするのかは、みないと分からないですが、利益相反に見えるおそれは間違いなくあると思うんですね。今まではこういうポジションに就く人は、自分と経営している会社から隔たりを作るような体制をとったのですが、そうしない限りは国益のために動いているのか、それともアメリカファーストのためなのか、マスクファースト、トランプファーストのためなのか。見え方が気になりますよね。

青井実キャスター:
でも政府効率化省、どんな動きが見えてくるのか、楽しみというか期待もしたいし、注目したいと思います。