寿食品の看板があるビル=2024年11月13日午前9時20分、相模原市中央区星が丘3丁目、三木一哉撮影

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 食品加工会社「寿食品」(相模原市中央区)=破産手続き中=が学校給食に外国産豚肉を国産と偽って納入していた問題で、神奈川県警は13日、同社の前代表ら幹部5人を不正競争防止法違反(誤認惹起(じゃっき))容疑で逮捕した。

 捜査関係者への取材で分かった。

寿食品の看板があるビル=2024年11月13日午前9時20分、相模原市中央区星が丘3丁目、三木一哉撮影

 捜査関係者によると、同社は昨年、川崎市相模原市の市立小中学校の学校給食に使われた豚肉などの食材に「国産」と表示しながら、外国産を混入するなどして納入した疑いがある。

 昨年秋、川崎市教育委員会の検査で産地偽装が発覚。同社幹部は市教委に対し、10年以上前から外国産を混入していたことを認めていた。県警は同容疑で同社の本社などを家宅捜索し、関係資料を押収して調べていた。

 問題発覚後、川崎、相模原のほか、県内の横浜、厚木、大和各市も同社が国産と偽って外国産の豚肉などを学校給食に納入していたと明らかにした。

 民間の信用調査会社などによると、同社は1960年創業。公立小中学校の給食事業のほか、社員食堂や病院内のレストランを受託運営し、2020年1月期の売り上げは19億1700万円。今年5月に自己破産を申請していた。破産管財人によると、6月の破産開始決定を受けて手続き中という。(村上潤治、手代木慶)