「もうやめようかな」橋岡優輝、パリ五輪予選敗退で引退もよぎった「最悪のシーズン」から再起へ「今やめたら逃げることになる」
陸上男子走り幅跳びで今夏のパリ五輪代表の橋岡優輝(25)=富士通=が28日、拠点とする米国への出発前に羽田空港で報道陣の取材に応じた。思うような結果を残せなかったシーズンを終え、「まだ吹っ切れてない部分はあるけど、来年に気持ちは割と切り替えられている。一個一個前進したい」と意気込んだ。
19年世界選手権(ドーハ)で8位入賞、21年東京五輪で6位入賞した実力者だが、今夏のパリ五輪ではまさかの予選敗退に涙した。「僕の陸上人生における最悪のシーズンだったと言えるぐらい落ち込みました」。直後は「もうやめようかな」と現役引退までよぎったが、「理性というか、衝動的にはやめたいなって思っちゃうけど、今やめていいのか、やめるのは簡単だけど、まだ支えてくれた人に恩返しできていないし、自分としても今やめたら逃げることになるんじゃないかと。その中で理性が勝った」と、自身と向き合った末に現役続行を決めた。
来年には東京開催の世界選手権が控える。「来年が勝負の年」と位置づけ、「自分のキャリアにおける自国開催はめったにないしまたとないチャンス。この1年そこだけを見据えてやっていきたい」と雪辱を誓った。