ダッシュを繰り返すNTT西日本・伊原(撮影・田中太一)

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 「阪神秋季練習」(27日、甲子園球場)

 阪神からドラフト1位指名された伊原陵人投手(24)=NTT西日本=が27日、京都府内の同部グラウンドでの練習後、捕手や同学年・森下らと積極的に会話し、コミュニケーションモンスターになることを宣言した。

 「行くとこ行っとかないともったいない。例えば代表合宿でも4日間行きましたけど、4日目に打ち解けてもしょうがない。早めに仕掛けないといけない」。「ツンデレ」な智弁学園の先輩・村上にも入学当時からガツガツ迫った。人を観察し、引き出し、豊富なコミュニケーション能力であっという間に打ち解けた。

 もちろん投手だけではない。捕手との対話は日常から大切だ。この日は28日のオープン戦・三菱重工East戦への登板に向けて、ダッシュやキャッチボール後に、ブルペンで変化球を交えながら54球を投じた。投球後は捕手と約5分間、球の強さや角度について話し合った。

 「キャッチャーとの会話は非常に大事にしてる」。これまで試合中にほとんど首を振ることがなかったという左腕。日々の話し合いで考えを一致させているからこそ、捕手との信頼関係が結果につながっている。プロ入り後も関係性を築いていく意気込みだ。

 ポジションも年齢も関係なく「全員仲良くできた方がいい」と話した上で、「全然しゃべったことない」という同学年の森下と心を通わせることを楽しみにしている。「特に同い年の野手だったら大事にした方がいい。プロに行っても同期とは仲良くしたい」。絆を強める“能力”の発揮どころ。意思疎通したドラ1コンビで共闘する。