23歳・杉浦悠太 日本勢唯一のトップ10入りも「凄かった」と舌を巻く光景が「僕も一瞬ギャラリーに」
◇米男子ゴルフツアー ZOZOチャンピオンシップ最終日(2024年10月27日 千葉県 習志野CC=7079ヤード、パー70)
16位から出た日本ツアー通算2勝の杉浦悠太(23=フリー)が6バーディー、ボギーなしの64をマーク、通算13アンダーの6位に入った。米ツアー初出場ながら、日本勢唯一のトップ10入りとなった。21年大会覇者の松山英樹(32=LEXUS)は68と伸ばし切れず、通算4アンダーの46位。67で回ったニコ・エチャバリア(30=コロンビア)が通算20アンダーで逃げ切り、昨年以来のツアー通算2勝目を手にした。
世界との距離が縮まる1週間になった。最終18番パー5。杉浦は第2打を左隣の9番に曲げた。そこでプレーしていたのが大観衆を引き連れた松山。「凄かった。僕も一瞬ギャラリーになっていた」とショットを終えるのを目に焼き付け、3打目をグリーン近くに戻してパーセーブした。ボギーなしで64のチャージ。「凄く自信になる」と初出場の米ツアーでトップ10入りだ。
昨年日本ツアーでアマVを達成し、今年に国内メジャーでプロ初優勝を飾った有望株。6位に入ったことで2週後の米ツアー次戦(メキシコ)の出場権を得たが、日本ツアーと同週開催となっている。現在、賞金ランク6位で首位とは約4700万円差。賞金王を目標に掲げる23歳は「まだ可能性はあると思うので、達成したい気持ちはある。よく考えて決めたい」と言った。
《松山は46位》 ツアー通算10勝の松山は68と伸ばし切れず46位で大会を終えた。この日のフェアウエーキープ率は30・77%とティーショットに苦戦。後半7番までボギーなしで3バーディーと粘りも見せたが、「残念な結果。プレーで応えることができなかったのが凄く悔しい」と口を真一文字に結んだ。21年大会を制した大会は、主催のZOZOとの契約が今年で終わった。「日本でPGAツアーを開催していただき、1勝もできて思い出に残る大会になった」と感謝した。
《米ツアー今後も日本開催を希望》 日本で唯一開催される米ツアーである今大会は、19年から主催するZOZOとの6年契約が今年で終了となった。19年の第1回大会をタイガー・ウッズが制し、21年には松山英樹が優勝を飾るなど、そうそうたる顔触れが歴代覇者に並ぶ。今年も観客動員数は3万4000人を超え、盛り上がりを見せた。同ツアーは今後も日本での開催を望んでいるという。関係者によれば来年、関東圏のゴルフ場で開催する可能性も浮上しているようだ。