『満ち足りた家族』©2024 HIVE MEDIA CORP & MINDMARK ALL RIGHTS RESERVED

写真拡大

 ホ・ジノ監督の新作映画『A Normal Family(英題)』が、『満ち足りた家族』の邦題で2025年1月17日に公開されることが決定した。

参考:『旋風』は選挙シーズンの今観るべき一作 圧倒的リアリティで問いかける“政治とは何か?”

 本作は、『八月のクリスマス』で商業長編監督デビューを果たし、『春の日は過ぎゆく』『四月の雪』などを手がけてきたホ・ジノ監督によるスリラー。家族間の親密な描写を積み重ねながら、人間の心理の奥底に潜む淀みや揺れ動きを描き出す。

 キャストには、『ペパーミント・キャンディ』『オアシス』などのソル・ギョング、『ブラザーフッド』などに出演し、約5年ぶりのスクリーン復帰となったチャン・ドンゴン、韓国ケーブルテレビ史上高視聴率を記録したドラマ『夫婦の世界』に出演のキム・ヒエ、『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』などハリウッドでも活動するクローディア・キムらが揃った。

 兄ジェワン(ソル・ギョング)は、道徳よりも物質的な利益を優先して生きてきた弁護士。仕事のためなら、殺人犯の弁護でさえも厭わない。年下の2人目の妻ジス(クローディア・キム)や10代の娘らと共に豪華マンションに住み、家事は家政婦がこなす誰もがうらやむ暮らしだ。一方、小児科医として働く弟のジェギュ(チャン・ドンゴン)は、どんな時にも道徳的で良心的であることを信念に生きてきた。年長の妻ユンギョン(キム・ヒエ)と10代の息子と共に住む彼は、老いて痴呆気味になった母の介護にも献身的に当たり、品行方正な日々を送る。まったく相容れない信念に基づいて生きてきた兄弟。しかし2人は、それぞれの妻を伴って月に1回、高級レストランの個室に集い、ディナーを共にする。レストランではお得意様であるジェワン夫妻が常に優先され、兄弟家族同士の会話はどこかぎこちない。ディナーが行われた夜、時を同じくある事件が起こり、満ち足りた日々を送る家族が想像だにしなかった衝撃の結末を招き寄せる。

 2023年秋のトロント国際映画祭でワールドプレミアされた本作は、以後2024年秋までの約1年間で20前後の映画祭に入選した。

 さらに、チャン・ドンゴンとホ・ジノ監督の来日も決定。11月20日に行われるジャパンプレミアに登壇する。(文=リアルサウンド編集部)