日米の報道陣に対応するヤンキースのジャッジ(カメラ・中村 晃大)

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 ヤンキースのA・ジャッジ外野手(32)が24日(日本時間25日)、ドジャースタジアムでワールドシリーズ(WS)開幕前日の「メディアデー」に出席。大量の日米報道陣に囲まれ、取材対応した。

 今シリーズではMLB史上初めて、50本以上打った両リーグの本塁打王である、ジャッジ(58本)と大谷(54本)が対決する。ジャッジは大谷と世界一を争うことについて質問されるとリスペクトと闘志がわき上がっていた。「彼らには球界のベストプレーヤー(大谷)がいる。この対戦はいつも楽しい。彼が今季何をやったか見てきた。誰もやったことがない50−50クラブ達成もね。こんなことは聞いたこともない。俺はここに座って、彼が野球のフィールドでどんなことができるか、一日中でも話していられるよ。しかも今年はピッチングをしていない。彼がどんなことをするのか見るのが楽しみだ。これはとても楽しい対戦になる」と話した。

 そして大谷の打撃を「ユニーク(独特)」と形容し、事細かに解説してみせた。「2018年に初めてここに来たときは大きな足のキックがあった。彼が調整をし続けるところは驚かされる。調整して修正をする。たとえばつま先をタップするとか、スライドをまったくしないように修正するとか。ストライクゾーンの4つの隅に来た球を打てる能力があるし、高めの速球も遅い変化球も低めの外角のチェンジアップも、球筋を見届けて打つという仕事ができる。彼はいろんな攻撃の方法ができる打者。パワーでもアベレージでも打てる。彼が打席に入ると厳しい戦いになる」と大谷の打撃を長く細かく見てきたことを感じさせるマニアぶりを披露。「打席に入って早めに振ってやられたとしても、そのあとで彼は待って逆方向に打つことができるし、わざと空振りをして、数球見逃した後に、サクッと引っ張ることもできる。だから、彼を打ち取ったと思っても、やられた、となるんだ」と続けた。

 投手陣もチェック済みというジャッジは「山本はウチを相手にグレートな投球をしていた。96とか98マイルの球を投げていたと思う。それにブルペンが良くて100マイルくらいの速球をなげる投手もいた。失投が少ないチームという印象だ」と話した。

 全米の注目度は例年になく高く、チケット売買サイトでは第1戦は最安値でも1000ドル(約15万円)を超える価格でやりとりされている。「皆さんの支援に感謝します」と笑ったジャッジは「とても高額なチケットだ。でもベストな2チームの試合だから、その価値がある試合が見られると思うよ」と高額でもコスパの良さに太鼓判。「翔平は球界のベストプレーヤー。彼は今年は投げていないけれど、彼のプレーをみるのはとても楽しい。だけど、俺たちは競争者だ。フィールドに出たら自分のベストを尽くして戦う」と世紀のシリーズを制しての初の世界一を誓っていた。