中国の新興自動車メーカー、9月の納車台数が過去最高を更新

第21回長春国際自動車博覧会で好評を博した国産ブランドのブース。(7月18日撮影、長春=新華社記者/金津秀)

 【新華社北京10月14日】中国の新エネルギー車(NEV)メーカーは、「金九銀十」と呼ばれる9、10月の書き入れ時を迎えている。最新データによると、新興メーカーの理想汽車、小鵬汽車(Xpeng)、電気自動車(EV)ブランド「零跑汽車(Leap Motor)」を展開する中国の浙江零跑科技などは、9月の納車台数が過去最高を更新した。

 理想汽車の9月の納車台数は前年同月比48.9%増の5万3709台に上り、単月として過去最高を更新した。第3四半期(7〜9月)は前年同期比45.4%増の15万2831台、1〜9月は34万1812台となり、発売開始以降の累計は97万5176台になった。李想(り・そう)董事長は、新車販売台数に占める新エネ車の割合が50.0%を上回るにつれて、ブランドの知名度と資源の集積効果も高まりつつあると指摘。価格が20万元(1元=約21円)以上の新エネ車市場では7月以降、上位3ブランドへの集中度が50.0%になり、うち理想汽車のシェアは17.0%を超えたとした。

 零跑汽車の9月の納車台数は2.1倍の3万3767台に上り、単月として過去最高を更新し、2カ月連続で3万台を超えた。1〜9月は94.6%増の17万2861台となった。

 小鵬汽車の納車台数は9月が39.5%増の2万1352台、1〜9月の累計が21.0%増の9万8561台だった。

中国の新興自動車メーカー、9月の納車台数が過去最高を更新

湖南省長沙市にある電気自動車(EV)大手、比亜迪(BYD)の長沙雨花工場で溶接作業を行うロボットアーム。(3月21日撮影、長沙=新華社記者/陳思汗)

 比亜迪(BYD)の販売台数は9月が41万9426台で、うち海外販売は3万3012台だった。9月の新エネ車販売は45.9%増となり、再び過去最高を記録した。1〜9月の累計は32.1%増の274万7900台となった。同社は9月25日、900万台目となる新エネ車をラインオフさせた。800万台目のラインオフからは、わずか2カ月余りしか経っておらず、世界で初めて新エネ車生産900万台を達成したメーカーとなった。

 中国通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)の基本ソフト(OS)「鴻蒙(ハーモニー)」を搭載する技術ブランド「鴻蒙智行(HIMA)」は、9月の全シリーズの納車台数が前月比18.5%増の3万9931台になり、平均取引価格が39万9千元で過去最高を更新したと発表した。うち賽力斯集団と立ち上げた高級新エネ車ブランド「AITO(問界)」シリーズの納車台数は3万5560台で、フルサイズSUV(スポーツタイプ多目的車)「M9」シリーズが1万5496台、ミドルサイズSUV「M7」シリーズが1万6805台だった。

 スマートフォン大手の小米集団(シャオミ)が手掛ける電気自動車(EV)メーカー、小米汽車は9月の販売が1万台を超え、4カ月連続となった。同社は10月の生産・納車台数が2万台を超える目標を掲げており、11月には年間納車台数10万台の目標を繰り上げて達成する見通しとした。