スマートフォンのカスタマイズに欠かせないものの1つが「壁紙」です。美麗な壁紙は無料で配布されることもあれば、プロの写真家が撮影したものなどが有料で販売されることもありますが、このほどとあるYouTuberが年額最大50ドル(約7400円)の壁紙アプリをリリースしたことがわかりました。

MKBHD to fix his wallpaper app, but not its $50 price tag - Android Authority

https://www.androidauthority.com/mkbhd-to-fix-wallpaper-app-3484751/

問題の壁紙アプリは「Panels」というもので、リリースしたのはチャンネル登録者数1950万人の人気YouTuberでテクノロジーレビュワーのMKBHD(Marques Brownlee)氏です。PanelsはAndroid版とiOS版が公開されていますが、両バージョンともユーザーからの評価は低め。Android版は10万回以上ダウンロードされています。

アプリのダウンロード自体は無料ですが、HD画質のコンテンツをすべてアンロックするには月額12ドル(約1800円)または年間50ドルのサブスクリプションが必要。当初は広告を2つ見てSD解像度のコンテンツをアンロックできるという仕様でしたが、2024年10月4日のアップデートにより広告を1つ見てHD画質のコンテンツを1つアンロックできる仕様に変わりました。



あまりにも高すぎる価格設定のため、アプリストアには「Appleのデフォルトの壁紙に似た壁紙に年間7000円または月額1800円はクレイジーです。Netflixのサブスクリプションよりも高いこの費用をどうやって正当化できるでしょうか」とのレビューや、「壁紙そのものよりもアーティストに興味がある人向けです。単なる壁紙アプリとしては全体的に平凡で、唯一の目玉は起動時のアニメーションです」などの低評価レビューが寄せられています。

なお、MKBHD氏もターゲットとなる市場が非常に小さいことを認めており、「ほとんどの人はダウンロードしないでしょう。問い合わせをしていた人向けです。興味ない人は気にしないでね」と伝えています。

割高なプランに加え、リリース当初はアプリの広告が多すぎる点や求めるパーミッションが多すぎる点も問題視されていました。例えば、iOS版ではユーザーの購入履歴や連絡先情報、使用状況データ、位置情報、ID、診断データが収集されます。

ユーザーからの苦情を受け、MKBHD氏は「パーミッションは広告ネットワークによって提案されたもので、Panelsが位置情報やインターネットの履歴などを見ることはありません。要求範囲が広すぎるので早急に修正します」と述べました。なお、価格を変更する意思はなく、「プレミアム・バージョンに正当な価値を提供できるよう努力します」と述べています。