イスラエルのレバノン空爆「道徳を超えている」、ローマ教皇が非難

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Joshua McElwee

[教皇専用機中 29日 ロイター] - ローマ教皇フランシスコは29日、イスラエルによるレバノン空爆でイスラム教シーア派民兵組織ヒズボラの指導者ナスララ師と非戦闘員が死亡した件について、軍事攻撃は「道徳の範囲を超えている」と批判した。

教皇はベルギーからローマに戻る機中、各国は軍事力を「度を越して」使用できないと言明。「戦争の中であっても、守るべき道徳はある」と述べた。

さらに「戦争は不道徳だが、ルールにより一定の道徳性が実現する」と指摘。「防衛は常に攻撃に比例していなければならない。不均衡が生じると、道徳を超える支配傾向が生まれる」と述べた。

教皇は暴力的な紛争の終結をしばしば求めながらも、通常は侵略者の特定と受け取れる言動には慎重な姿勢を取る。しかし、ここ数週間はイスラエルの軍事行動に言及し、先週にはレバノン空爆は「容認できない」と述べたほか、28日にはイスラエルのパレスチナ自治区ガザ攻撃で子どもらが死亡した件を非難した。