食楽web

 子どもの頃から「好き嫌いをせず何でも食べなさい」と言われてきたのに、いまだに克服できず苦手な食べ物がある、という人は少なくないはずです。筆者の周囲にも大勢います。実際、筆者は実は「おはぎ」が食べられません。

「なぜ、あんな美味しいものを?」と思うかもしれませんが、仕方ないのです。おはぎが苦手な理由は、中の餅米です。初めて食べたのは子どもの頃。甘いあんこと餅米の粒々食感に違和感を覚えたのがきっかけ。以来、おはぎは今も食べられません。ただ、おはぎは日常的に食卓に登場する食べものではないので、あまり困ることがないのが救いです。

 でも、これが日々の食事に頻繁に出る食べ物が嫌いだったりすると、困るどころか、さまざまなトラブルに見舞われることも、そこで今回は、「嫌いな食べ物」をさまざまな人にアンケート。食べ物を嫌いなことによるエピソードをご紹介します。

嫌いと言う人が多いあの食べ物エピソード

ニオイが強いパクチー。好き嫌いがはっきり分かれる代表的なハーブ

・レバー
「ドス黒い血の色とテクスチャーが無理です。子どもの頃、“大人になったら食べられる”とか、“いつか美味しさがわかるようになる”と言われましたが、今も無理。レバーって肝臓でしょ。牛も豚も鶏も有害物質をそこで無害化している部位なわけで、それを食べて美味しいわけないんですよ」(30歳・ジミー・群馬県・介護職員)

・パクチー
「普通にカメムシのニオイがしますよね。一回だけ、罰ゲームで鼻つまんで食べたことがあるんですが石鹸みたいな味でキツかったですね。あれはカメムシのニオイがする石鹸なんです」(18歳・ルイ・東京都・大学生)

・銀杏
「なぜ、人が銀杏を食べられるのか不思議でなりません。小学生のとき、通学路の道によく大量に落ちていて、間違えて踏んでしまった時のあのニオイ、臭すぎますよね? 近所の運動公園でジョギングするんですが、秋になると、あの銀杏の異臭が漂ってきます。しかもちょうど疲れた始めたときに感じる。お願いです。公園にイチョウの木を植えるのはやめてください……」(42歳・タクミ・東京都・自営業)

好きな人も多いが、嫌いな人も多い「納豆」

・納豆
「家族全員、納豆が食べられません。幼い頃、関西に住んでいたときは、納豆が食卓に上ったことはありませんでした。父の転勤で東京に引っ越してきたときに、母親が何を思ったか納豆を買ってきたのですが、パックを開けた瞬間の匂いに家族全員がドン引きしたのを覚えています。もちろん大人になった今は、納豆が健康にいいと知っていますが、あれを食べてまで長生きをしたいとは思いません」(56歳・ヨシヒロ・東京都・建築関係)

意外なものも嫌いの対象に

優しく握るおにぎりも……

・おにぎり
「人の手で握ったおにぎりが食べられません。機械で成形されたコンビニのおにぎりなら大丈夫ですが、他人はもとより母親が握ったやつでもダメです。手に雑菌があるから、とかそういうことではなく、ラップを使って握ってくれたやつでも無理。おにぎりから手の形や手のぬくもりみたいな人間の身体的な要素を感じて、気持ち悪いんです。スイマセン」(32歳・カイン・埼玉県・建築設計士)

・バター
「好きな人が多いとは思うのですが、私はバターが超苦手です。熱したときの香りをかぐとウッと気持ち悪くなるんです。某駅の駅ビル1Fにクッキー専門店があって、改札のところまであのニオイがします。バター好きの人を香りで呼び寄せてるんでしょうが、私は胸が悪くなります。乗り換えの駅で通らざるを得ないのですが、毎回胃もたれしそうです」(44歳・アミ・東京都・事務職)

福神漬が嫌いな人は、その部分はすべて排除します[食楽web]

・漬け物
「ぬか漬け、たくあん、福神漬、ラッキョウなどなど、全部食べられません。クタッとした野菜のビジュアルと変な色、発酵臭がイヤなのです。カレー屋さんなどでは、あらかじめ福神漬は入れないでほしい、とお願いします。でもたまに忘れられて入っている場合があります。仕方なく“汚染”されたライス一帯をごそっと別の皿に移すわけですが、もうその作業が地獄。よく『漬け物が食べられないなんて、食の楽しみの半分を失ってるよ』などと言われますが、食の楽しみを奪っているのはむしろ漬け物なのです」(37歳・トモオ・東京都・編集者)

みんなが好きな焼肉も、苦手な人にとっては見るのも辛い?

・肉
「肉が無理です。ベジタリアンではないんですが、肉を食べるときに自分はもちろん、相手が食べていてもその動物をイメージしてしまうんです。だから外食はかなり限られた店でしかできません」(24歳・ミッチー・千葉県・事務職)

・セロリ
「僕が忌み嫌っているのはセロリです。子どもの頃から食べられません。たまにレストランでサラダに入っているときがあるでしょ。他の野菜のトマトやレタスにもセロリの香りや味が移って、もはや全部がセロリになってしまう」(25歳・ショウ・埼玉県・営業)

・ニンニクとショウガ
「同棲している婚約中の彼はニンニクやショウガが嫌い。なおかつ、彼のお父さんやお母さん、お姉さん、妹もみんな同じ。料理にニンニク、ショウガをいれずに作るのは料理が限られるし、美味しくない。また外食も店を選びます。結婚するつもりでいますが、この先、長い人生でニンニクやショウガなしで生きていけるか不安です」(29歳・カンナ・埼玉県・サービス業)

いろいろな苦手な食べ物についてのエピソード、いかがでしたか? みなさんも嫌いな食べ物が一つはあるかと思います。ぜひ、『苦手な食べ物エピソード』を下記のフォームにお寄せください。

●『苦手な食べ物エピソード』書き込みフォーム
https://forms.gle/gSpCYAuMRRxpFmsE6

(文◎土原亜子)