地方都市再生の決定打、快走する「LRT」関連銘柄に熱視線 <株探トップ特集>
●LRTの関連銘柄
このようにLRTに向けた社会の関心は高まっており、今後導入を検討する新たな自治体が出てくる可能性もある。関連銘柄には要注目だろう。
宇都宮の「ライトライン」で注目されるのはIHI <7013> [東証P]だ。子会社新潟トランシス(新潟県聖籠町)が04年にボンバルディア・グループとLRVに関する技術供与契約を締結して以降、LRVを手掛けており、「ライトライン」にも車両を納入。そのほか富山市や岡山市、熊本市など数多くの自治体にLRVを納入した実績が豊富にある。また、明電舎 <6508> [東証P]は「ライトライン」に車両走行用の電力を供給する変電機器を担当しており、新設された4つの変電所のうち、3つの変電所(今泉、平出、清原)に設備を納入した。
LRV車両で新潟トランシスと肩を並べるのが阪急阪神ホールディングス <9042> [東証P]傘下のアルナ車両(大阪府摂津市)だ。01年に純国産初となるLRV「リトルダンサー」シリーズを開発し、鹿児島市や愛媛県松山市などに採用された。その後もLRV車両のラインアップを拡充させ、愛知県豊橋市や富山市、長崎市、札幌市などに納入している。
近畿車輛 <7122> [東証S]は、広島電鉄 <9033> [東証S]にLRVを納入しており、04年12月には国産初のフルフラットLRVを共同開発した。海外への納入実績も豊富にあり、米ロサンゼルスやシアトルなどへLRVを納入している。
車両本体以外では、ナブテスコ <6268> [東証P]が鉄道車両向けのユニットブレーキやブレーキ制御装置、ドア開閉装置などを手掛けており、前述のアルナ車両の「リトルダンサー」の開発にも参画。特にドア開閉装置は新幹線から通勤形電車、LRVまで、あらゆる用途の車両に適応するラインアップをそろえているのが強みだ。
東洋電機製造 <6505> [東証S]は、パンタグラフをはじめ主制御装置や補助電源装置など鉄道車両用のさまざまな電機品を手掛けており、ナブテスコ同様に「リトルダンサー」の開発に携わった経緯がある。また、近畿車が開発した国産初のフルフラットLRVの開発にも参画している。
レシップホールディングス <7213> [東証S]は、バスや鉄道向け電装機器を手掛けており、LRTでは「富山ライトレール」にICカードシステムを納入した実績を有する。また、日本よりもLRTが浸透している米国でも運賃収受システムなどの受注実績がある。
株探ニュース