ゴール後に笑顔を見せた伊東。写真:梅月智史(サッカーダイジェスト写真部)

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 2024年9月5日、北中米ワールドカップのアジア最終予選で日本が中国を7-0と一蹴した試合で誰よりも大きな歓声を浴びたのは、伊東純也だった。

 アジアカップ以来の代表復帰戦となった中国戦、メンバー発表時、63分にピッチに入った時、そして77分にゴールを決めた時、いずれも割れんばかりの大歓声を浴びたのだ。

 名前がコールされて会場が盛り上がると、伊東は「やっぱりモチベーションが上がった。嬉しかったですし、ゴールを取ってやろうと思った」。
 
 そして実際、ゴールを奪う。

「喜ぼうと思ったら、みんなが周りにいて。さっき映像で見たらベンチのみんなも喜んでくれて。スタジアムの皆さんも喜んでくれましたしね。ピッチに入る前から良い流れだったので、そこに乗る感じで上手くやれました」

 今回の代表招集から中国戦まで一番気持ちが動いた瞬間は? 試合後の囲み取材でそう訊かれた伊東は少し間を取って次のように答えた。

「ゴールの瞬間は嬉しかった。今までより周りの人たちが喜んでくれて、自分もより嬉しかった」

 苦しい時にも応援してくれたファン・サポーターに恩返しのゴール。これまでとはまた違った感覚を伊東は覚えたはずだ。

取材・文●白鳥和洋(サッカーダイジェストTV編集長)

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