JA24年産コシヒカリ概算金 08年以来で最高 去年産比4千円上昇
JA全農とちぎは、県内それぞれのJAに前払いする2024年産コシヒカリの概算金を、60キログラム当たり1万6300円と決めました。現在の算出方法となった2008年以降では最高です。
JAの概算金は、本部であるJA全農とちぎが地域のJAに前払いするもので、販売価格の予想をもとに流通経費などを差し引いて決定されます。地域のJAは手数料などを差し引いて生産者に支給します。コメの販売価格とは別です。
JAのコシヒカリの概算金は去年に比べて4千円、率にして33%上昇し、3年連続の増加となりました。品種別では去年と比べ、「あさひの夢」と「とちぎの星」が4200円増加、「なすひかり」は4千円増加です。
コメは新型コロナの影響で需要が落ち込み、主食用コメの在庫が積み上がっていましたが、ことし3月に在庫が解消され、現在も需要は旺盛です。一方で、農業資材価格の高騰で生産者の経営は厳しさを増していて、生産コストと販売価格が見合わない状況になっていました。
JA全農とちぎ米麦部は「需要と供給のバランスが正常化し引き締まっていること、また資材価格の高騰分のコストをまかなえるようにすることが今回の引き上げの要因」と説明しています。
農林水産省が8月30日に発表した、8月15日現在の稲の収量など生産の良し悪しを示す作柄概況では、栃木は「やや良」の見込みだということです。