「OGAWA COFFEE LABORATORY 麻布台」で作る自分だけのブレンドコーヒーで毎日にご褒美時間を【ご褒美の新定番】
京都の美意識で磨き上げられた老舗ロースターのビーンズサロン
広場を中心に複数のビルが連なり、レジャーの場所、働く場所、住まう場所が融合した巨大な“街”のような複合施設「麻布台ヒルズ」。そのほぼ中央に位置する「麻布台ヒルズ マーケット」内の一角が「OGAWA COFFEE LABORATORY 麻布台」です。
直線的なデザインとモノクロ&グレーの色味で統一されたショップは、店名にもあるようにラボラトリーをイメージ。カウンターの後ろのコーヒー豆を保管する貯蔵庫「蔵」に並ぶたくさんのキャニスターに興味がそそられます。
「OGAWA COFFEE LABORATORY」は、昭和27年(1952)に京都で創業した「小川珈琲」が提案する、コーヒー体験を深化させたコーヒー豆専門店。これまでにオープンした、数多くのラインアップから好みを見つける桜新町店、おいしいコーヒーを入れるメソッドをシェアする下北沢店に続き、「OGAWA COFFEE LABORATORY 麻布台」は3店舗目。こちらの店舗は、“世界にひとつだけのオリジナルコーヒーが作れるビーンズサロン”がコンセプトです。
「小川珈琲」のブレンドやシングルオリジンなど目当てのコーヒー豆が決まっている場合や、テイクアウトのドリンクを買う場合は、正面のカウンターで購入可能ですが、オリジナルブレンドを作る場合はこちらのカウンセリングスペースへ。
棚には20種類以上のコーヒー豆が並び、コーヒーの情報が記入されたカラフルなカード「ディスクリプションカード」が添えられています。このカラーがコーヒー選びの参考になりますよ! どんな風に自分の好みの味を探していくのか楽しみですね。それではブレンドコーヒー作りの開始です。
小川珈琲のバリスタと一緒にブレンドコーヒー作りに挑戦
こちらが今回、オリジナルブレンドコーヒー作りを担当してくれる店長の村松岳さんです。村松さんはハンドドリップやエスプレッソの技術からコーヒーの知識まで、1つ1つの項目をクリアした「小川珈琲」のバリスタ。コーヒー全般に関する知識はもちろん、「小川珈琲」ならではのコーヒーメソッドも熟知したスペシャリストです。
ブレンドコーヒーを作る場合、混ぜる豆の種類は2〜3種類をおすすめしているそう。「2種類だとそれぞれの豆の個性がわかる特徴のある味わいです。3種類だとより複雑な味わいになるのでデイリーに向いています」と村松さん。ということでまずはお店に用意されている12種類のシングルオリジンのなかから、3種類の豆を選ぶことにしました。シングルオリジンとは、単一産地(農園)だけのコーヒー豆のことを指します。
豆の特徴がわかりやすいように、この「フレーバーコンパス」という味わいチャートを見ながら豆を選んでいきます。青はすっきり、緑はさわやか、黄はまろやか、ピンクはしっかりした味わいを表していて、さらに酸味や苦味、重めか軽めかで、それぞれの豆が落とし込まれています。
とはいえ、コーヒーは好きだけど知識には乏しい私は何から選べばよいのやら? 村松さんに伺うと「まずはベースにブラジルの豆を選ぶといいですよ。ブラジルの豆は酸味が穏やかで甘みがあるのでこれを基本の味にします。その次に中米の豆の上品でバランスのよい味を足すと複雑さが増します。この2つが味の大部分になります。そして、3つ目はアクセント。アフリカの豆の酸味やフルーティーさを足すことで、大部分のよさが引き立ちます」とのこと。
このアドバイスで豆選びの道しるべができました。村松さんとお話ししながら、フレーバーコンパスや説明文にある豆の特徴を参考にしたり、以前に飲んだことがあって好きだった豆の名前を思い出したりして、選んだ豆がこちらです。
2つ目の豆をどれにするか迷ったので、ひとまず4種類をセレクト。このディスクリプションカードの色味がそれぞれの豆の特徴を表しているだけでなく、生産農園やコーヒー豆の品種、豆を乾かすまでの精選方法など詳しい情報が記載されています。
カードの色味がとってもキレイ! そして、無機質なお店で自分の選んだ豆のカラーが際立っていて、急に目の前に香りや味わいが登場したような感じがして気分が上がります!
次に選んだ豆をテイスティングしてみます(シングルオリジン250円〜)。ここで登場するのが、このプレゼンテーションバッグ。このセットはテンション上がりますよね! 試験管からそれぞれの豆を取り出し、ハンドコーヒーグラインダーで粗めに挽きます。
ご褒美CHECK!
このタイミングでのテイスティングをしておきましょう。それぞれの豆は「OGAWA COFFEE LABORATORY」おすすめ具合に焙煎されているので、豆の持つ香りや味だけでなく好みの焙煎具合も確認しておくことができます。オリジナルブレンドを作成する際だけでなく、既製品を購入する際もテイスティングで事前に味を確かめられます。
テイスティングはフレンチプレスという器具で抽出します。ハンドドリップのように紙で漉さないので、豆の持つ脂分が残りそれぞれの豆の個性をつかみやすいからだそう。
私の場合、今までに飲んだ経験や説明文から得た情報と、こうして実際に複数を飲み比べてみるのでは違いが感じられたので、味わってみてよかったです。また、グラスに入れてすぐの熱い時と、少し冷めた時で味の感じ方も違いました。どういう風に飲みたいかなど、バリスタにすぐ相談できるのでとても参考になりました。
こうして3種類の豆選びが終了しました。
次はそれぞれの豆を焙煎します。今回は、豆ごとのよさを引き出してくれる「小川珈琲」おすすめの焙煎具合でお願いしましたが、この豆はもう少し酸味や苦味を出したい、もう少ししっかりした味わいにしたい、逆にライトにしたいなど、好みの焙煎具合があればオーダーしてももちろんOKです。
ご褒美CHECK!
3店舗ある「OGAWA COFFEE LABORATORY」のなかでも、お店で焙煎を行っているのはこの麻布台店のみ。ブレンドコーヒー作りだけでなく、シングルオリジンを購入する際も好みの具合に焙煎してもらうことができます(100g1025円〜)。
次に焙煎したコーヒー豆をブレンドしていきます。「メイン:2つ目:3つ目=5:3:2」の比率が「小川珈琲」のおすすめだそうです。3つ目のアクセントの味を強めにしたいなどの好みがあれば、違う比率でお願いすることもできます。
さて、こちらが今回でき上がった自分だけのオリジナルブレンドコーヒー豆です。自分で作ると、それぞれの豆の色の濃さや豆の形の違いなどにも興味が湧いて愛おしく思えます。どんな味わいに仕上がったのか気になるのですぐに飲んでみたいけど、焙煎したてのコーヒー豆はガスが発生しているので、それが程よく抜けた1〜2週間後に飲むのがおすすめだそうですよ! 知っていましたか?
最後に、今回使った豆の種類と分量、おすすめの入れ方や豆の量、お湯の温度などをカードにまとめてくれます。村松さんの手書きの文字を見ると、このブレンドコーヒー作りの楽しい時間が思い出されそう。
ご褒美CHECK!
自分で入れるときに豆とお湯の量がとても参考になりました! それをベースに、自分で好みの濃さを調整してみると、よりオリジナルのブレンドコーヒー感が増します。
こうして完成したブレンドコーヒーがこちらです! 使用するコーヒー豆の種類によって値段が変わりますが、今回はブラジル カンタガロ、エルサルバドル ロスアルペス、ケニア ガチュヤニをブレンドして約165gで3525円でした。飲み頃の1〜2週間後が待ち通しいです。
コーヒー豆やテイクアウトドリンクも購入可能
ショップでは、生豆と焙煎したコーヒー豆の販売も行っています。「小川珈琲」で焙煎された豆は、いずれも酸味や苦味を抑えたまろやかな味わいが特徴だそう。京都の人々の美意識と感性に育てられた珈琲職人の技から生み出される「小川珈琲」ならではの味わいも楽しんでみましょう。
「House Blend KYOTO」のホットコーヒー(写真右)と「Organic Iced Coffee」(写真左)各780円は、麻布台ヒルズでのショッピングの合間の一杯にぴったりですね。
一杯のコーヒーが日常のちょっとしたご褒美になる、そんな自分だけのオリジナルブレンドコーヒーを作ることができる「OGAWA COFFEE LABORATORY 麻布台」。自分好みのコーヒー豆が見つかるまでにかかる時間は人それぞれだそうですが、村松さんはじめバリスタの方はじっくりとコーヒー豆選びに付き添ってくれるので安心してお店を訪ねてみてくださいね。ブレンドコーヒー作りを通して、自分自身と向き合うような楽しさも味わってみてください。
■OGAWA COFFEE LABORATORY 麻布台(おがわ こーひー らぼらとりー あざぶだい)
住所:東京都港区麻布台1-2-4 麻布台ヒルズガーデンブラザC地下1階 麻布台ヒルズマーケット内
TEL:03-5545-5333
営業時間:8〜20時(19時30分LO)、土・日曜、祝日は10時〜
定休日:無休
アクセス:東京メトロ神谷町駅直結、六本木一丁目駅から徒歩4分
Text:山下あつこ(アトリエshiRo)
Photo:村岡英治
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