「日本のスターを不機嫌にさせないほうがいい」謎を呼ぶ久保建英のゴールセレブレーションに現地メディアが見解 影響力の大きさを指摘も

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久保の鮮烈なゴールで勝利を収めたソシエダ。スタメン復帰へアピールは十分だ(C)Getty Images

 異例のパフォーマンスが今なお、話題となっている。

 8月24日、レアル・ソシエダの久保建英がラ・リーガ第2節の対エスパニョールで途中出場し、80分に決勝ゴールを決めた。その直後、笑顔で駆け寄るチームメイトをはねのけるように走り、険しい表情のままグラウンド外へ自身の背番号を指し示すアピールを行った。

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 自身のゴールが決勝点となり、1-0でチームがシーズン初白星を掴んだものの、得点後での一連のアクションについては口を閉ざしている久保。それ故、これまでの得点シーンではみられなかった背番号14の“異変”にはスペイン国内の多くのメディアがさまざまな見解を示している。

 スポーツサイト『as』では試合翌日の8月25日、エスパニョール戦での久保のパフォーマンスについて、「過去に話題となったスタイルではなく、奇妙なセレブレーションを披露した」などと振り返っている。

 同メディアは、「今回は抗議の意を示すものであり、第2節で控えにされたことに対する不満を表すものだった」と読み解いており、さらに「レアル・ソシエダはこれまで、彼がゴールを決めたゲームで15勝1分けの成績を残している。これだけのポイントを得ているのだから、レアル・ソシエダは日本のスターを不機嫌にさせない方がいいだろう」などと主張する。

 また、開幕節で敗れていたことに加え、ミケル・メリーノやロビン・ル・ノルマンといった主力選手の他クラブへの移籍など、ネガティブな話題が絶えないチームの現状を踏まえ、「第2節でレアル・ソシエダが勝てなければ、小さな騒ぎが起こりプロジェクトに対する疑念が生まれる恐れがあった」と指摘。

 加えて同メディアは、「マーケティング面でも彼の影響力は絶大。メインスポンサーと同じ国の出身であり、昨シーズン最も売れたユニフォームが彼のものであったことがその証拠だ」として、ピッチ内外で久保の貢献がクラブにとって「不可欠」であると断じている。その上で、「レアル・ソシエダはクボが怒らないようにするべきだ。彼はあらゆる意味で、このプロジェクトにとって極めて重要な選手なのだから」などと結論付けた。

 実際は、背番号14が何を訴えていたのか、その答えは本人の胸の中に秘められている。いずれにせよ、今季も久保がシーズン序盤から強烈なインパクトを放ったことは確かだ。次節行われる2試合ぶりのホームゲーム、ミッドウィークでのアラベス戦でもその勢いのまま、熱いプレーがみられるに違いない。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]