【中日】立浪和義監督の来季去就にはやくも注目が 課題の貧打解消、チーム再建道半ば
中日は2024年7月21日に前半戦を終え、今季ワーストの借金8。もちろんファンが納得できる数字ではない。
育成から昇格、元阪神・板山祐太郎が奮闘も
立浪和義監督が22年に就任したが、球団史上初の2年連続最下位に低迷。チーム再建を掲げていたが道半ばだ。
長年の課題である貧打の解消に向け、昨オフは中田翔、中島宏之、上林誠知と実績のある選手たちを補強したが、稼働しているとはいえない。
4番で期待された中田は度重なる故障で2度のファーム降格を経験し、53試合出場で打率.216、4本塁打、20打点。ベテランの中島は代打の切り札として期待されたが、開幕から13打席無安打と結果が出ていない。上林も39試合出場で打率.205、1本塁打、3打点。
収穫は阪神を戦力外で退団し、育成契約からシーズン途中に支配下昇格した板山祐太郎だ。37試合出場で打率.290、2本塁打、10打点をマーク。勝負強い打撃を見せて奮闘しているが、打線全体の迫力不足は否めない。
211得点はリーグワースト。春先は貯金6で首位に立つ快進撃を見せたが、5月以降は7月前半戦終了時点まで3か月連続負け越しで、首位・巨人に8ゲーム差に離されている。
「CS進出すれば...」
チームが下降線をたどり、立浪監督に対する風当たりが強くなっている現状で、気になるのは来季の去就だ。スポーツ紙記者は
「3年連続Bクラスに沈むようだと、契約延長は厳しい。ただ、CS進出すれば続投の可能性が出てきます。セ・リーグは混戦が続いているので食らいついていけるか。1日でも早く借金を完済しないと厳しくなる」
と語る。
高橋宏斗、細川成也、田中幹也、松山晋也ら投打でチームの核になる若手は台頭してきている。白星を重ねれば成功体験になり、チームを変革するスピードが加速するだろう。
接戦が続く中でベンチワークが重要になる。立浪監督は意地を見せられるか。(中町顕吾)