【フリート編集部】オーストリアからきた「外国人」が口にして、「オーマイガー」と仰天した「日本の食べ物」

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2024年の訪日外国人旅行者数は3310万人を見込む

訪日外国人旅行客の動向を見ると、年間では特に4月、7月、8月、10月、12月に訪日需要が高まる。2024年4月もその例にもれず、訪日外国人旅行者数が過去最高を記録した前の月に続き、2か月連続で300万人の大台を超えた。日本政府観光局(JNTO)が5月15日に発表した推計値を見ると、304万2900人になったという。4月は桜が咲く季節ということで、このシーズンにしか見ることができない景色を求めて日本に訪れる外国人観光客が多かったようだ。

昨年12月、JTBは2024年の年間旅行動向の見通しを発表し、過去最高の3310万人になると見ている。2023年は2,110万人と推計し、実際には2,500万人を超えたのを考えると、今年もこの調子なら見通しを大きく超えていくかもしれない。

訪日外国人旅行客の増加と同じく、旅行消費額も増えている。2023年は政府が目標として掲げていた5兆円を突破し、最終的には5兆2923億円で過去最高を記録した。消費のうち、最も多いのは宿泊費で、34.6%。次いで買い物代が26.4%、飲食費はそれに次ぐ22.6%となっている。訪日外国人観光客は、買い物よりも日本だからこそできる体験に関心を持っているともいわれていて、伝統文化や日本食の体験を目的に訪れる人も多いようだ。それを意識して、外国人観光客に目を向ける飲食店も増えてきている。集客ツールとして欠かせないのがSNSだ。

そんな今、日本食YouTubeチャンネル「Momoka Japan」が注目を集めている。道行く訪日外国人観光客や日本に住む外国人に日本食体験をしてもらう同チャンネルは、2017年に始動した。2024年5月時点で登録者数87万人を超え、数百万回視聴されている動画も多数あるという人気ぶりだ。仕込みも台本もない一発撮りをモットーにしており、その自然体のやりとりこそ、このコンテンツが支持されている理由のひとつだ。「一人で晩飯食べるのはさみしいからこの人の動画流しながら食べるようにしてます 人とご飯食べてる感じがして楽しい」「ももかは定番の料理や高級料理だけでなく、色んな日本食を食べさせるから見てて楽しい」など、動画を楽しみにしているファンは多く、Momokaさんの日本食選びのセンスにも定評がある。

本記事では、600本以上公開されている中から、400万回以上再生されている人気動画「日本が大好き!日本旅行初めて食べる日本食に感動が止まらない!」を紹介する。

初めて食べる肉寿司とぶりしゃぶ

この動画の中でMomokaさんのインタビューを受けたのは、2人組。1人目は、以前日本に住んだ経験があり、現在はオーストリア・ウィーンで勉強しているというカトリーナさんで、フランスとセルビアのダブルだという。もう1人は、ロンドン出身で現在はフランス・パリ在住のクリストフさん。クリストフさんは今回が初めての日本旅行だそうだ。

日本食が恋しかったというカトリーナさんと、日本食が気に入ったというクリストフさんを案内したのは、和食居酒屋「WA−DINNER き」だ。1杯目のお酒は、クリストフさんが飲んだことがないという梅酒(はちみつ梅酒)をチョイス。クリストフさんは一口飲んで「何これ」と笑みをこぼし、いい反応だ。

そして、運ばれてきたメニューは、ぶりしゃぶに、和牛(常陸牛)の肉寿司だ。2人とも肉寿司を口に運ぶと「オーマイガー」と一言。カトリーナさんは「こんなにおいしい食べ物を食べたことがない」と笑った。クリストフさんも「歯がいらないお肉って初めて食べたよ」と気に入ってくれたようだ。

そして、いよいよぶりしゃぶ。まずはMomokaさんがぶりを鍋の出汁にくぐらせて食べ方を説明し、それぞれのお皿に入れて渡すと、カトリーナさんは「口に入れた瞬間にとろけちゃった」と笑顔。クリストフさんも「このソースもいい」とゆずぽん酢の味を気に入ってくれたようだ。その後も、柚子胡椒をプラスして食べ進める。「柚子胡椒と食べたらブリのおいしさが倍増」とゆずの香りを気に入った2人に、Momokaさんはゆずのお酒も勧める。クリストフさんはゆずを「ライチっぽいさわやかさ」と表現し、カトリーナさんも「確かに、ライチが柑橘になったらゆずだ」とうなずいた。

明日には日本を経つという2人。「最高の思い出になった」と喜んでくれた。視聴者からは、「日本に期待して来てくれた外国の方に対して、期待を裏切らせない恥ずかしくない誇れる国であり続けたい」「人に喜んでもらうのって最高の癒しだと思う」といった温かいコメントが寄せられた。

どんな街が魅力的?

話題は好きな日本食について。カトリーナさんはとにかくラーメンに目がないようで、今回も日本に着いてすぐにラーメン店へ向かったそうだ。「フランスではあの味は食べられない」とクリストフさんも頷く。フランスにも日本食のレストランは多数あるが、値段が高いのがネックのようだ。「日本で食べる日本食は安くてうまいが基本だけど、フランスは高額を出さなければうまい日本食を食べることができない」と話す。海外で日本食が高いというのはどこも共通の悩みだ。

ラーメン好きのカトリーナさんに対し、クリストフさんはカラオケの虜になったという。カラオケ後は2日ほど声が出なくなったそうだ。そして、お寺めぐりもこの旅のいい思い出だと話してくれた。着物を着て散策する人もいたようで、「きれいすぎてびっくりした。歴史が深いっていいよね。日本の歴史や文化を感じることがすごく楽しい。実際に自分の目で見ることができて本当に嬉しく思う」と振り返った。

カトリーナさんは、「日本は私にとって第二の故郷」だという。この旅は1週間で終わるということで名残惜しそうにしていたが、「ウィーンは世界で1番住みやすいらしいから、日本の基準に慣れている人もウィーンなら住めるかも。ウィーンは日本のようにきれいで治安もいい」と、今住んでいるウィーンの魅力も語ってくれた。日本の基準に一度慣れてしまうと、外国に住むのが難しくなるというカトリーナさんは、「パリには絶対住みたくない」と辛口だ。「パリ症候群って知ってる?」といって教えてくれたのは、パリへの憧れが強すぎて、期待値がマックスの状態でパリへ行くと、想像と違いすぎて失望してしまうことだ。日本人にもよくわかる感覚かもしれない。

これを聞いていたパリ在住のクリストフさんも黙ってはいられない。「そうはいっても、パリは美しい街だと思う。歴史も深いし、建物とかすごくきれい。僕はパリが大好きだよ」と、歴史や文化を愛する人らしい言葉だ。「よそ者はケチをつけたがるけど、僕はパリの魅力を認めてる」としっかりフォローする。しかし、カトリーナさんは「でも、日本の治安のよさを考えてみて。日本だったら朝4時でも平気で歩いて朝帰りできる。パリで夜道を女の子1人で歩くなんて絶対だめでしょ」と手厳しい。「いい街」の条件も人の価値観によってさまざまだ。

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