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 お笑いトリオ「みちがえる」のたけし(39)が24日放送の日本テレビ「大悟の芸人領収書」(月曜後11・59)にゲスト出演。かつての「壮絶な戦い」について語った。

 「かまいたち」や元「和牛」と同期で芸歴は21年目だという「みちがえる」たけしは「僕、全然お笑いだけじゃ食べられないので、水道検針員のバイトをしながら芸人をやってて」と告白。「年収の割合でいくと水道が200万円ぐらい。芸人が2万円ぐらい」とぶっちゃけた。

 確定申告の時期には「その年の芸人としての収入と経費全てと、アルバイトの収入を全部税務署に報告するっていう」という作業をしていたが、ある時税務署から「あなたのところに税務調査に入ります」との連絡があったとした。

 どうしてかと尋ねたところ、「あなたの芸人としての収入が少なすぎて我々はあなたを芸人と認めません」との驚きの言葉が。「今のあなたは趣味でお笑いをやっている水道検針員です」とも言われたという。

 水道検針員と認定された場合「コントとかライブで使ったお金が全部経費として認められなくなるので、芸人として税務署に認めさせないといけない状態に」となった。そのためその年にためていた「何百枚というレシートを全て税務署に提出しまして。“女性のかつらは何のネタに使いましたか?”って聞かれて、“これは女家庭教師というネタで使いました”」などと回答していたとした。

 それでも「“証拠を出してください”“動画があります”」と言ったやり取りをし、ネタ動画を2人で見るなどして証明していたという。MCの「千鳥」大悟が「地獄!さすがに笑わんやろう」とツッコむと、たけしは「ずっと笑わないんですよ」と告白した。

 そうして行くたびに新しいレシートを見せるなどして「2カ月間戦ったんです」とたけし。「で、2カ月間戦って、“これはもう無理かな。俺は水道検針員になるしかないのかな”」と思っていたが、あるライブに出た際に「その日のお客さんでスーツの男性がいらっしゃってて」。後日税務署に行ったところ、税務官から「先日隠れてあなたのライブを見に行かせてもらいました」との報告があったという。

 そこで「あなたのネタはお客さんには全くウケてなかったです」と言われたものの、「でもウケてないにもかかわらず、最後まで汗を流しながらネタをやる姿、我々芸人は、あなたを芸人と認めます」と晴れて芸人として認められたという。たけしは「税務署の人も人の子だったんですよ」と声を弾ませた。

 たけしはこの日、コント道具として購入したシャツ代の領収書5500円分を持ち込み、「ネタ動画とか証拠がなかったので」と大悟に提出。大悟はこの領収書を「この日は面白い芸人でした」「お前は芸人じゃないって税務署から言われた話なんかないもん。かまいたちはこの話できない」と承認していた。