Amazonが、生成AIを用いてアップグレードした「Alexa」を2024年後半にサブスクリプション形式でリリースする予定であると報じられました。利用料徴収は生成AIを使用するコストを相殺するための措置だと伝えられています。

Amazon plans to give Alexa an AI overhaul, monthly subscription price

https://www.cnbc.com/2024/05/22/amazon-plans-to-give-alexa-an-ai-overhaul-monthly-subscription-price.html

Amazon to Charge Monthly Fee For AI-Infused Alexa, CNBC Reports - Bloomberg

https://www.bloomberg.com/news/articles/2024-05-22/amazon-to-charge-monthly-fee-for-ai-infused-alexa-cnbc-reports

CNBCによると、Amazonはより自然な会話ができるAlexaを導入予定で、AlexaをOpenAIやGoogleのチャットボットとも競争できる立ち位置に押し上げていく計画を立てているとのこと。

生成AIを使用する際にかかるコスト増をまかなうため、新しいAlexaはサブスクリプション形式で提供される予定だそうです。このサブスクリプションは、既存の「Amazonプライム」とは別枠で設けられるとのことです。

CNBCの取材に対し、Amazonはコメントを避けました。



CNBCは「Amazonは2014年にAlexaを公開し、音声タスクの処理能力で多くの消費者を驚かせましたが、最近の人工知能の飛躍の中では、その機能は古臭く感じられるかもしれません」と指摘しています。

例えば、OpenAIが発表した「GPT-4o」は、Alexaよりもはるかにディープな双方向の会話が可能です。

OpenAIが「GPT-4o」を発表、人間と同等の速さでテキスト・音声・カメラ入力を処理可能で「周囲を見渡して状況判断」「数学の解き方を教える」「AI同士で会話して作曲」など多様な操作を実行可能 - GIGAZINE



Googleも、「Gemini」のほか、映像と音声から質問に答えるAIアシスタント「Project Astra(Astra)」を発表して正式リリースの準備を進めています。

Googleが映像と音声を理解して質問に答えるGPT-4oっぽいAIエージェント「Project Astra」を発表 - GIGAZINE



CNBCによると、これらの発表は「Alexa」やAppleの「Siri」に対する脅威と解釈する向きもあるとのこと。

なお、Alexaの有料版としては、2024年1月に「Alexa Plus」が開発中であることが報じられています。Alexa Plusも「自然な会話が可能」とされていたことから、今回CNBCが報じた「Alexaのアップグレード」はこのAlexa Plusと同一であるとの見方があります。Alexa Plusは「2024年6月30日までにリリース予定」となっています。

Amazonが有料版サブスクのAlexaとして「Alexa Plus」を開発中、一方で開発をめぐって社内で対立が発生していることも報じられる - GIGAZINE