「ポルノ断ち」するために専門家が推奨する5つの戦略とは?
ポルノを見ることは人間関係や性生活に悪影響を及ぼすなど心身ともに悪影響を与えるというという意見や、ストレスや不安を和らげる良い影響もあるという意見など、専門家でも意見が分かれています。それでも、時間が大きく取られたり体力を消費したりするのを避けるためポルノ視聴を控えたいという人へのアドバイスとして、メンタルヘルスと心理学のトピックをアニメーションでまとめるYouTubeチャンネルのPsych2Goが「脳や心理の専門家が推奨するポルノ視聴をやめる方法」について解説しています。
スマートフォンやPCから簡単にポルノコンテンツにアクセスできる現代では、ふとした時間に癒やしを求めてポルノにアクセスしたり、深夜に感情が高ぶってポルノ探しがやめられなくなったりした経験のある人は多いはず。このような習慣から抜け出して時間や感情をコントロールするための5つのヒントを、Psych2Goはムービーにまとめています。
1個目は「守りを固める」ことです。リラックス状態でSNSやニュースサイトなどを閲覧している際に、突然性的な広告が表示されて、ポルノを見たくなる衝動に駆られてしまうことがあります。
心理学者によると、このパターンを防ぐためには、そもそもどのような思考回路が原因でこのパターンのポルノ依存が発生するのかを知ることで、対処法が見えてくるとのこと。例えば、退屈さを紛らわすために目的なくSNSを見ている場合、ポルノ広告を見かけてそこまで強い衝動を引き起こされなくても、わずかに興味を引かれるポルノに誘導されてしまうことがあります。そのため、積極的に興味あるものを楽しんだり調べたりする際以外はSNSや特定のサイトを訪問しない、というのもひとつの対策です。
2個目に、「Habit Swap(習慣の入れ替え)」という方法があります。ワシントンでマインドフルネスを専門に活動するヒュー・G・バーン氏は、不健康な食事や過剰な飲酒、先延ばしクセやストレス過多の思考など、不健康な習慣はどのようなものでも健康的な習慣に置き換えることができると述べています。ついついポルノに手を出してしまう場合も、それにつながる「時間があるとSNSを見てしまう」という習慣を「勉強になる本をワンセンテンス読む」とするように心掛けるなどのアプローチがあります。
また、精神科医のジャドソン・A・ブルーワー氏も、スマートフォンを手に取ろうと思ったタイミングで本を手に取るように心掛けるだけで、避けたいと思っている習慣をポジティブなものに置き換えることができると指摘しています。ブルーワー氏によると、Habit Swapは一時的に好ましくない行動を避けてより好ましい行動を選択できるというだけではなく、新しい習慣を脳に刻み込むことができるとのこと。
また、3つ目のポイントとして、新しく挑戦した習慣の体験を共有できるコミュニティを見つけることも重要です。社会的な活動に参加すると、ポルノから気を紛らわせることができます。作家で依存症などの専門家であるヨハン・ハリー氏は「依存症の反対は、節制や禁止ではなく他者とのつながりです」と述べ、依存症の克服には単に何かを断つことではなく、他の意味のある何かで埋めることが重要であると語っています。
4個目のポイントは、「道筋を描く」こと。社会心理学者のロイ・バウマイスター氏は、常に自分の進行状況を確認することで、「自分には変化する能力がある」という信念が生まれるとしています。例えばポルノ断ちを目標にする場合、カレンダーに成功した日をマークすることで、ひとつの満足感を得ることができます。この成功体験は、単に自分を満足させるだけではなく、自分を変化させることへの自信にもつながります。
5個目のポイントとして挙げられているのが、ポルノ依存の克服に自分ひとりで取り組むのではなく、他人に助けを求めることも重要だという点です。さまざまなことを試しても効果を実感できない場合、それがストレスになってさらに健康を害するという悪いサイクルに陥ってしまいます。心理療法氏のポーラ・ホール氏は、そのような場合に専門家のアドバイスを求めることを推奨しています。ホール氏によると、さまざまな方法論はあくまで一般的なものですが、専門家に相談することで個人に合わせた洞察と戦略を提供できるため、より望ましい解決策を目指すことができるとのこと。
ポルノを見る習慣をやめたい場合は、これらの戦略を実践して自分自身を見つめ直し、場合によってはサポートを求める、積極的な一歩を踏み出すことが重要です。