実生活では“リア充”なのに…木南晴夏「アラフォーの“悲哀”を演じられる女優」と引っ張りだこ

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4月期の連続ドラマを2本掛け持ちし、しかも2本共、3姉妹の長女役を好演しているのが木南晴夏(38)だ。

「『9ボーダー』(TBS系)と『おいハンサム‼2』(東海テレビ・フジテレビ系)です。どちらも恋愛や結婚、離婚などを題材に展開。木南さんは崖っぷちのアラフォー女子を演じ、女性視聴者から大好評なのです。『おいハンサム!!』は映画化もされ、6月に公開が予定されています」(テレビ誌ライター)

役とはいえ、なぜか彼女が演じるのは、アラフォー女性の悲哀を感じさせるものばかりだ。昨年10月期に主演した『セクシー田中さん』(日本テレビ系)も、仕事は完璧にこなすも、人とのコミュニケーションが苦手なアラフォーOL役で、『第118回ザテレビジョンドラマアカデミー賞』の主演女優賞を受賞している。

木南は’02年から酒井彩名、あびる優とともにアイドルユニット『Licca』を結成するも、全く売れず、’04年に女優に転向。名前が世間に知られるようになったのは、バラエティ番組『不幸の法則』(日本テレビ系)のなかの再現ドラマで演じたキャラクターだった。

「その後も、『勇者ヨシヒコシリーズ』(テレビ東京系)では、アドリブなのか台本どおりなのかわからない自由な演技が評判を呼び、『せいせいするほど愛してる』(TBS系)では、“女版冬彦さん”と言われるほど、サイコパスな演技が絶賛されました。今でこそ人気女優ですが、若い頃からかなり振れ幅の大きい様々な役を演じているのです」(放送作家)

’18年に玉木宏(44)と電撃婚し、’20年に第1子を出産。芸能界屈指のパン好きとしても知られており、百貨店が木南セレクトのパン店を集めたイベントを行ったり、パンの宅配サービスのプロデュースを行なっている。プライベートでのリア充ぶりが、同世代の女性から支持されているのだ。

そのため、PRをかねてバラエティ番組やトーク番組にも頻繁に出演しているのだが、「本当に気さく」「笑いのセンスがある」などとバラエティ番組スタッフからも大評判だという。

「出たがる女優が多いことでも知られている『全力!脱力タイムズ』に4月26日、木南さんが『見取り図』の盛山晋太郎さんと共に出演しました。この番組は、笑わないことがルールになっているうえ、百戦錬磨のお笑い芸人を相手に過激に振る舞うことも”お約束“。

通訳に扮した木南さんは、『スケベなジャパニーズガールを紹介してくれよ』 『お前が使っているブツを俺にも分けてくれよ』 などと真顔で通訳に徹し、『くりぃむしちゅー』の有田哲平さんやスタッフを驚かせたそうです。『さすがは関西出身! 笑いがわかっている』と、バラエティ番組スタッフは彼女に注目しています」(前出・放送作家)

木南が演技派であることに疑いの余地はないが、ではなぜ、崖っぷちのアラフォー女子役ばかりが彼女に舞い込むのだろう…。

「ドラマの場合、若い頃から主役級の役を演じた女優が年齢を重ねたからといって年相応の役が頻繁に舞い込んでくるとは限らないのです。たとえば40代、50代になっても全員が母親役につけるわけではありません」

そう話してくれたのは、民放ドラマのディレクターだ。

「アイドル的な人気を誇り、ずっと主演を務めた女優さんは、40代になった頃から急に仕事選びが難しくなってくると聞きます。たとえば、木南さんと同じ事務所には、綾瀬はるか(39)さん、深田恭子(41)さん、石原さとみ(37)さんという3人娘が看板です。しかし、この方たちにアラフォー女性の悲哀や、サイコパスのような悪役を、コメディタッチにならずに演じられるとは考えにくい。

これまで演じてきた役やイメージを思えば、オファーしづらいという現実もあります。その点、木南さんは既に経験しています。この差はものすごく大きいのです。他に名前を上げるとすれば、安藤サクラさん(38)くらいでしょう」

安藤も木南同様、既婚者であり一児の母。2年連続で『日本アカデミー賞』最優秀主演女優賞を受賞したことも記憶に新しい。

「朝ドラ『まんぷく』(NHK)のヒロインを経て、昨年1月期、タイムリープ系ヒューマンコメディ『ブラッシュアップライフ』(日本テレビ系)での主演が大きな話題を呼びました。映画『ある男』や『怪物』では、暗い悲しみを抱えた女性を演じています。そんな安藤さんと最近の木南さんの活躍ぶりを重ね合わせる業界人は少なくありません。

私生活では、2人とも誰が見ても幸せな家庭を築いています。そんな女優が不幸なアラフォーを演じることで、ある意味リアルすぎず、ちょうどいいと感じる女性ファンは多い。今後、ますます木南さんへのオファーが増えることでしょう」(キャスティングプロデューサー)

リア充で、パワフルでチャーミングな演技派アラフォー女優、木南晴夏の未来は明るい。