ソフトバンクの3G停波の影響で一部の格安SIM(MVNO)などで利用できなくなる状況に!設定の見直しを

既報通り、ソフトバンクが携帯電話サービス「SoftBank」や「Y!mobile」、「LINEMO」、同社の回線を用いた仮想移動体通信事業者(MVNO)による携帯電話サービスにおいてW-CDMA方式を用いた「3G(第3世代移動通信システム)」サービス(以下、3Gサービス)を一部を除いて2024年4月15日(月)に終了しています。

これにより、2024年4月16日(火)以降は「令和6年能登半島地震」の影響を踏まえて石川県在住の人を対象に同県内での利用を除いてソフトバンクの3Gサービスが利用できなくなっています。なお、石川県在住の人を対象に同県内での3Gサービスの終了は2024年7月31日(水)を予定しています。一方、このソフトバンクの3Gサービス終了の影響で一部のソフトバンク回線を用いたMVNOによる携帯電話サービスなどが利用できなくなっています。

これに対してソフトバンクは18日、3Gサービス終了に伴って利用機種や設定によって4月16日以降にソフトバンク回線の通信や通話が利用できない場合があるとして対処方法を案内し、利用機種や設定を確認の上でそれぞれの状況に合わせて対応するようにお知らせしています。具体的にはまずVoLTE対応の4Gまたは5Gが使える機種が必要なほか、設定でVoLTEやモバイル通信の設定をオフにしている場合はそれぞれをオンにする必要があるということです。

また一部のソフトバンク回線を用いたMVNOの携帯電話サービスや他社製品でソフトバンク回線を利用している場合にはアクセスポイント(APN)設定が必要で、これまで利用できていた場合にはAPN設定を見直して変更する必要があるということです。具体的にはAPNタイプに「ia」がない場合に利用できなくなっているようで、例えば、オプテージが提供する携帯電話サービス「mineo」では設定方法に事前に「ia」が含まれていたため、同社が案内している方法に従って設定していた場合には利用可能製品であれば4月16日以降も従来通りに使えているとのこと。

一方、インターネットイニシアティブ(以下、IIJ)が提供する携帯電話サービス「IIJmio」やソニーネットワークコミュニケーションズが提供する携帯電話サービス「nuroモバイル」などでは設定方法としてAPNタイプの記述がないため、そのままでは4月16日以降に使えなくなっており、APNタイプを正しく記述することで利用可能製品であれば4月16日以降も使えるようになります。なお、ソフトバンクではAPNタイプを「default,ia,mms,supl,hipri」とするように案内しています。


ソフトバンクでは3Gサービスの終了に伴って利用機種や設定によって通信や通話ができない場合があるとし、多大な迷惑をかけていると謝罪しつつ、通信や通話ができない場合には改めて利用機種や設定を確認するように案内しています。まず利用機種について4GかつVoLTEに対応していない3G対応機種を利用している場合にはVoLTE対応の4G・5G対応機種への変更が必要なため、ソフトバンクで機種変更したり、新たに購入したりする必要があるとしています。

またVoLTE対応機種であっても設定でVoLTEやモバイル通信の設定がオフになっている場合には通信や通話ができなくなっているため、例えば、iPhoneのVoLTEをオンにする方法は「設定」→「モバイル通信」→「音声通話とデータ」にて「VoLTE」をオンにし、さらに「設定」→「モバイル通信」→「通信のオプション」→「4G」をオンにして「音声通話とデータ」にチェックを入れるように案内しています。詳細は https://www.softbank.jp/support/faq/view/14761 をご確認ください。一方、モバイル通信をオンにする方法はiPhoneなら「設定」→「モバイル通信」→「通信のオプション」→「データローミング」をオンにして「4G」をオンにします。

Android搭載のスマートフォン(スマホ)やケータイについては機種によって設定方法が異なりますが、Pixelなどでは「設定」→「ネットワークとインターネット」→「モバイルネットワーク」にて「4G回線による通話」にチェックを入れ、さらに「設定」→「ネットワークとインターネット」→「SIM」(SoftBankまたはY!mobileになっているか確認後)にて「4G回線による通話」にチェックを入れるなどします。詳細はソフトバンクの公式Webサイトをご確認ください。

またオープン市場向けメーカー版(いわゆる「SIMフリーモデル」)を利用する場合や他社が販売する製品をSIMロック解除して利用する場合、ソフトバンク回線のMVNOによる携帯電話サービスを利用する場合にはAPN設定を見直し、例えば、他社製品でSoftBankやY!mobile、LINEMOを利用する場合やmineoのソフトバンクプラン(Sプラン)の場合には以下のようにAPN設定を行います。通常、APNタイプは特に入力するように案内していないMVNOが多いですが、中でも「ia(イニシャルアタッチ)」が必要となるということなのでご注意ください。

<APN設定>
⚪︎SoftBank(アクセスインターネットプラス)
APN(アクセスポイント名):plus.4g
ユーザー名:plus
パスワード:4g
認証タイプ:CHAP
MMSC:http://mms-s
MMSプロキシ:andmms.plusacs.ne.jp
MMSポート:8080
APNタイプ:default,ia,mms,supl,hipri

⚪︎Y!mobile APN
APN(アクセスポイント名):plus.acs.jp.v6
ユーザー名:ym
パスワード:ym
MCC:440
MNC:20
MMSC:http://mms-s
MMSプロキシ:andmms.plusacs.ne.jp
MMSポート:8080
認証タイプ:CHAP
APNタイプ:default,ia,mms,supl,hipri

⚪︎LINEMO
APN(アクセスポイント名):plus.acs.jp.v6
ユーザー名:lm
パスワード:lm
MCC:440
MNC:20
MCC:440
MNC:20
MMSC:http://mms-s
MMSプロキシ:andmms.plusacs.ne.jp
MMSポート:8080
認証タイプ:CHAP
APNタイプ:default,ia,mms,supl,hipri

⚪︎mineo
APN(アクセスポイント名):mineo-s.jp
ユーザー名:mineo@k-opti.com
パスワード:mineo
認証タイプ:CHAP
APNタイプ:default,supl,ia




記事執筆:memn0ck


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