大きなカーブだけど「真っすぐ」も行ける! 「ウインカー」は出すべき? 右・左どっち? 賛否あるが、道交法では?
大きなカーブ。真っ直ぐも行けるけど、右ウインカーは出すべき?
大きくカーブした道路では、ウィンカーを出すべきか迷うというドライバーも少なくありません。
では、どのように曲がるのが正解なのでしょうか。
クルマやバイクを運転していると、分かりにくい信号や道路標識などで運転に迷うこともあるでしょう。
たとえば、矢印で特定の進行方向を示す「指定方向外進行禁止」の道路標識の下に「日曜・休日を除く7:30-8:30」「日曜・休日12-18」など細かい条件を示した補助標識が付いていると、一瞬では判断しにくいケースもあります。
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さらに、多くのドライバーが迷いやすいのは道なりに大きくカーブした道路でウィンカー(方向指示器)を出すか、出さないかという判断です。
これに関しては2023年10月28日、X(旧Twitter)で安全運転の知識などを紹介する「ユズリアイ|安全運転補完計画」氏(@projectyuzuriai)が右カーブを曲がろうとする赤いクルマのイラストとともに、右の合図を出すか・出さないかという問題を投稿して話題になりました。
同イラストでは右カーブに他の道路が垂直に接続しており、アルファベットの「r」のような形の道路が示されています。
また、カーブの道路にはセンターラインが引かれているほか、接続した道路側には停止線があります。
この投稿に対しては「道なりなので合図は出さない」、「センターラインがある方が優先だから出さなくていいはず」という声が寄せられました。
一方、「前のクルマが出していたら出す」、「(接続している)正面の道路からクルマが合流してくる可能性があれば、自分の進行方向を知らせるために合図を出します」など、合図を出す派・出さない派で意見が分かれています。
運転経験が長いドライバーでも判断に迷う問題ですが、実際はカーブをどのように曲がれば良いのでしょうか。
一般的な道路において車両が合図を出すべき場面については道路交通法第53条第1項で規定しており、ドライバーは交差点を左折・右折する際やUターン、進路変更をするときなどにウィンカーを出す義務があります。
大きく曲がったカーブを通行する際は、カーブの方向に大きくハンドルを回さなければいけないため、ついウィンカーを出してしまいたくなる人もいるでしょう。
しかし道なりのカーブを曲がるとき、法律上では左折や右折ではなく「直進」扱いとなり、実はウィンカーを出す必要はありません。
ヘアピンカーブが続く山道などでは誰もウィンカーを出しませんが、運転的にはそれと同じことといえるでしょう。
北海道警察余市警察署が公表している交差点の通行方法に関する資料においても、カーブにおけるウィンカーの出し方が次のように解説されています。
「国道や道道が主となる道路でそこに町道が接続している時、主となる道路に沿ってカーブを走行する際は、たとえ右左折に見えてもウィンカーは必要ありません。
逆に直進するように見えても、主となる道路から町道に入る際はウィンカーが必要になります(文章を一部抜粋)」
もし前出のイラストの右カーブから接続した道路に進行する場合、ドライバーからは直進に見えるものの、実際はメイン道路となる右カーブから他の道路へ左折することになるため、左折ウィンカーを出すのが正解です。
「メイン道路から別の道路へ出るのかどうか」を基準にして判断すると分かりやすいかもしれません。
誤ったタイミングでウィンカーを出すと、かえって周りのドライバーを混乱させる原因にもなりかねないため注意しましょう。
※ ※ ※
道なりのカーブではウィンカーを出す必要はありません。
ただし複数の人が指摘するように大きなカーブでは、接続した道路からクルマが急に合流してくる事例も発生しています。
カーブを通行する場合は手前で十分に速度を落とし、周囲の安全を確認しながら運転しましょう。