幼稚園バスに「幼児用シートベルト」設置推進へ!? 2026年までに「幼児専用車」市場導入めざす 国がガイドライン

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幼稚園バスの安全装備はどうなっている?

 国土交通省は2024年3月19日、幼稚園バスへのシートベルト設置に関するガイドラインをとりまとめたと発表しました。

幼稚園バスのイメージ

 幼稚園バスが関連する交通事故の負傷者数は、2012年には61人を記録するなど高い数値で推移していたため、2013年に「幼児専用車の車両安全性向上のためのガイドライン」が取りまとめられました。

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 そこでは、急ブレーキや急停止で幼児が前の座席に頭をぶつけないように、「シートバック後面に緩衝材を追加」し、前へ吹っ飛ばないように「シートバック自体高くする」ほか、幼児の行動に即した緊急脱出体制など、対策項目が整理されました。

 また、これまではシートベルトの技術的なガイドラインが無かったため、適当に設置しても安全確保に意味をなさない可能性がありました。そこで各種事例なども踏まえて、今回正式に完成した形です。

 具体的には、まず幼児でも扱いやすいよう「2点式」(腰のみ固定)でなおかつ「巻き取り装置付き」とします。さらに、大人用ではゆるすぎるため、「小さいサイズ」を採用。さらに「操作に必要な力が小さくて済む」ようにします。

 とはいえ、シートベルト設置を全車製造時に「設置義務化」するのも、一部の例外や負担増などデメリットがあるため、使用者は実態に応じて、新車購入時にシートベルトを装備するかどうか選べるべきだともしています。

 国土交通省は、このガイドラインを踏まえ、自動車メーカー等に対し、「2026 年度を目途に本ガイドラインを踏まえた座席ベルトを備えた幼児専用車を市場に導入することを期待する」としています。