「勉強するのに結果が出ない人」の特徴とは?

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受験勉強や資格勉強、あるいは仕事でも、難しいハードルをやすやすと超えて成果を出す人がいる。

「あの人は頭の出来が違う」
そんな人を目にするとこう考えがちだが、必ずしもそうではない。成果を出す人は「学びの土台」と「学び方」が違うのだ。

◾️勉強するのに結果が出ない人の特徴

『なぜか結果を出す人が勉強以前にやっていること』(チームドラゴン桜著、東洋経済新報社刊)は学びを成果に結びつけるために、つまり「がんばっているのに報われない」をなくすために書かれた本だと言える。勉強は、それ自体が目的になりやすく、それゆえに成果に乏しい勉強を延々と続けてしまったりする。

何かを手に入れたくて始めた勉強なのに、その何かを手に入れることなく時間ばかりが過ぎていく。こんな苦い思いを抱いたことがある人は、「楽々と成果を手にする人」がどんなふうに学び、考えているのかを知ってみるのもいいかもしれない。

大前提として、試験合格など学びを結果に結びつけられる人は、勉強法を「オーダーメイド」で作っている。

勉強法が先にあって、その勉強法に合わせて自分を変える必要は、ありません。
自分が先にあって、自分に合わせた勉強法をオーダーメイドでつくっていくほうが、圧倒的に効果があるのです。(P6より引用)

学びに使える時間も、得意不得意も、人によって違う。そこに注目して自分なりの勉強法を確立しないと「自分に合った努力」ができないというわけだ。

◾️成果を出す人は「主観」と「客観」を擦り合わせる

では「自分に合った勉強法」とはどのように見出していけばいいのか。
第一歩は「己を知ること」。最小の努力で最大の結果を出す人は「主観」と「客観」を合わせる調整をしている。

受験勉強を例にするとわかりやすいかもしれない。自分が「得意」だと考えている分野や科目が、意外と成績が低かったり、苦手意識を持っている科目の点数がよかったりすることは珍しくない。

主観と実際の成績を合わせることができていないと、得意なことをさらに勉強してしまい、苦手を潰せない、ということになりやすい。これが、勉強が「無駄な努力」に終わってしまう大きな原因なのだ。

そして、より正確に己を知るためには、苦手も得意も細かく分解することが必要。「英語が苦手」と一口に言っても、英語にはリスニングもあれば読解も英作文も文法問題もある。英語の何が苦手なのかを細かく分解して把握することで、自分の現在地がわかり、「今何をすべきか」が明確になるのだ。

勉強を成果に結びつけられる人は、やみくもに勉強をするのではなく、自分を俯瞰し、何をどれだけ学ぶべきかを理解してから取りかかるのである。



ここで紹介したのは、本書で解説される勉強術のごくごく一部に過ぎない。勉強を成果に結びつけるためには、オーダーメイドの勉強法を確立するだけでは不十分で、努力をいかに習慣化するか、どう集中力を保つか、モチベーションをどう保つか、という問題もある。それらについても、本書では詳しく解説されている。

大学受験も資格試験も、あるいは仕事の情報収集でも、費やせる時間は限られている。その時間の中で最大限の成果を出すために、本書のノウハウを活用してみてはいかがだろう。

知っているようで意外と知らない「学び方」がわかる一冊だ。

(新刊JP編集部)

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