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…冬季休暇はいかがでしたか?:「家族と共に、本当に楽しい時間を過ごしていたよ。僕たちはカリブ海で過ごしていたんだけど、でも実際のところ少し変な感じもしたね。例年であれば僕はサッカーをしているはずなのに、今回はプレミアリーグの全ての試合を落ち着いて眺めて楽しむことができたのだから。ただ正直にいうとね、これにはすぐに適応できてしまうものだよ。なにせ4ヶ月間ほぼ顔をあわせる時間のなかった妻や子供達と、いっしょに時間を過ごすのには最適な方法なのだからね」

…元同僚たちにメッセージを送ったりも?:「そう、太陽の下で横たわっている、僕の姿をSNSのグループメッセージに投稿したんだ。大晦日の直前に、みんなで楽しんでいたときのことだよ(笑。それから彼らに幸運を祈って、そのうち何人かからは新年の挨拶ももらった。彼らが寒空の下で過ごす中、自分たちが素晴らしいカリブ海の太陽の下で過ごせていることを実感したよ」

…これまでの前半戦については満足することができますか?:「かなり満足しているというほかない。トッテナムで本当に長い時間をすぎしてから、僕は初めての移籍を経験したわけで、何が起こるのか全く予想できなかったよ。ただ自分自身のもつ力を信じていたんだ。加入するチームが素晴らしいことはわかっていたことでも、ただどういったことにこれからどううまく対応できるかは、しっかりと理解していたわけではなかったから。でも今はすっかりミュンヘンという街と、そしてバイエルンというチームにすっかり馴染んでいるし、とにかく満足感を覚えている。ホテルで過ごした数ヶ月間は素晴らしいものだったし、そこにいる全ての人たちが本当に素晴らしい人たちばかりで、ファンのみなさんも素晴らしいサポートをしてくれている。全体的にみて、これほどまでに順調なスタートを切れるとは、思ってもいなかったことだよ」

…ウニオン戦が延期されたので、実質的にまだ前半戦は終わっていませんしね:「その通りだね、そしてリーグ首位に立つ事もできれば、なおよしだけど、レバークーゼンが見事なシーズンを過ごしているね。それでも開幕前にもし、クリスマスまでに20得点以上を君が決めることを尋ねられれば、まさに願ったり叶ったりの結果だといったさ。開幕からの数試合を経て、それぞれにもっと理解度を高めていけば、きっと多くの成功をこのチームならば収められる。そう実感できたね。実際に僕らは共に過ごす中で、11月、12月にも改善している姿をみせられたと思うんだ。このまま時を重ねていければきっと、もっともっと良くなると思う。自分自身の成長はもとよりサネ、ムシアラ、コマン、ニャブリらが再び揃う布陣で臨むことができれば、きっと素晴らしい後半戦を僕たちは過ごす事ができると思うよ」

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…これまで常にまだ万全ではないと話していましたが、それに近づいてきましたか?:「年末にかけてだいぶ、それに近づいてきているという感覚はもてていた。かなりいい気分を抱けてきているし、まだ居を構えるには至らずとも環境や、練習場で100%の快適さを感じ始めていたんだ。そこで冬季休暇に入ったので、またリズムを取り戻すのに2・3試合ほどほつ様とするかもしれないけど、それでも自分の中では戦う準備はできていると感じるし、昨シーズンよりもさらにいい成績をおさめられたらと思っているよ」

…そして12月にエルナンデスが住んでいた場所に引越しました。ドイツに来たという実感も?:「わいてきているね。最初は本当にめまぐるしい時間を、その大半はサッカーに関することではあるけれど過ごしていたし、そこでたくさんの新しい出会いなど、環境にも慣れていう必要があったんだ。家族がいないということには、なかなか慣れなかったけどね。今では皆んなで一緒に過ごせているし、子どもたちは学校に通ってホームのように感じ始めている。これはとても大切なことだ。僕は家族と一緒に家で過ごすことができており、その時間をとても愛している人間。家族にとっても全てが始めてのことで、妻に至っては人生のほぼ全てをロンドンで過ごしていたのだけど、とてもいい経験になっていると思うし、僕たち家族はこの新しいチャプターを一緒にめくりはじめたと興奮しているところなんだよ」

…ご家族はすでに慣れましたか?:「そう簡単にいくことではないとは思うし、子どもたちが学校で楽しく過ごせているか常に気を配っている。ただきっと大丈夫だろう。幸いな事に言語を覚えるには適した年齢だし、たぶん僕より早くマスターするさ(笑。人生は経験が大切だと思うけど、これは僕たち家族にとって大きな一歩。できるだけ多くのことを吸収しながら、楽しんでいきたいね」

…ご自身のドイツ語はいかがですか?:「徐々に、徐々に、という感じだね。正直、苦戦しているよ。週に2時間の勉強を行なっており、周りが話すドイツ語を聞いてところどころ、聞き取れるようにはしているけど、まだ時間は必要さ」

…文化も食べ物も通過も交通もリーグも異なります。一番恋しくなるのは?:「いい質問だね。僕はあまりそういう気持ちに駆られないタイプなんだ。前をみて後ろをあまり振り返らない。目の前のことに対応して、いまここにいる人たちと楽しみたいと思っている。幸いにもここには英語を話せる人が多くいるし、とても助かっているよ。これも人生。自分にはやるべき仕事があって、それはこれからも続いていくことだ。天気が良く慣ればすぐにまた、子どもたちが学校に行っている間にできるゴルフコースを見つけて、数ホールプレーしたいと思う。ここでの日常生活にどんどんと慣れていっている感じだね」

…ミュンヘン市でお気に入りの場所は?:「まだそこまでであるこことはできていないんだけど、でもイングリッシュガーデンは非常に美しいし、子どもたちがスキーを楽しめるように山にもいきたいと思う。そこで彼らの姿を僕はみるようにするよ。ただきっと1番のお気に入りスポットは、やっぱりゴルフ場になるとは思うけどね(笑」

…トッテナムは13年ぶりに交際舞台を逃した。移籍を意識したのは?:「チームの助けになること、常に次の試合に完全集中していた。もちろん昨シーズンは難しいもので、他のことに気を取られたくはないと思っていたよ。通常であればシーズンの終わりには常に、選択肢について検討し始めることになる。契約は1年残されていたなかで、移籍の可能性を踏まえてトッテナムの会長との話し合いの場をもつのは時間の問題でしかなかった。仮に移籍するとするならば欧州内ということになっただろし、そのなかでもバイエルンは僕にとって非常に存在感のあるクラブで、チームをさらに詳しくみてみてこれは良い選択肢になるかもしれないと思ったよ」

…プレミアの他クラブからも関心が。別のプレミアのクラブでのプレーも?:「サッカーでは様々なことが起こりうるので、絶対にないとは言い切れないものがある。トッテナムは僕の人生の大半を過ごしたクラブであり、チームとして一緒に本当に素晴らしい時間を過ごすことができたけど、でも僕にとってバイエルンは本当に良い選択肢だったし、何か違うことを経験したかった。ヨーロッパのサッカーというものをもっと知りたかったんだ」

…トゥヘル監督からの説得は?:「トーマスは自らのアイデア、チーム内で僕の役割をどうみているかについて、何を求め、そしてどうやってチームの強化に貢献できるかを僕に話してくれたよ。非常に熱心に声がけしてくれて、僕はそのことにとても感銘を受けたんだ。」

…移籍決定までの2・3日はいかがでしたか?:「控えめに言っても、目が回る日々だったと思うよ。ここに到着してすぐにチーム練習に参加して、日曜に入団会見を行うなど大変で、特に僕は移籍自体が未経験だったものだから、勝手がわかっていなかったというのもあるとは思う。ただ確かに良い経験にはなったよね。到着してから24時間後には、アリアンツ・アレナのベンチに座って・・・、本当に目まぐるしく、そして楽しい時間だったよ。そのときには両親も兄弟、妻、子供達もきてくれていて、彼らにもこのことを体験してもらえたことはとても嬉しいことだったんだ」

…ただ期待値は非常に大きいものがあります:「ファンの皆さんからの声援や、それに伴う一種の誇大宣伝には感謝の気持ちもあるけれど、それで自分の仕事に何か影響するものでもない。僕は自分自身で何ができるのか、そしてチームやクラブにどのように助けとなっていけるかを、よくわかっていると思うから。自分の力に自信をもっており、そこに集中しているところだよ。大きな移籍となればどうしても、その期待に応えるべく好印象を与えたいという気持ちにも駆られるものだけど、その結果で負傷をしてしまう可能性だってあるわけで、僕にとってはただしっかりと練習をして、リカバリーにも努めていくということだったよ。特にリカバリー作業は非常に重要なものであり、そこではリラックスして落ち着いて過ごすように努めなくてはならず、練習以外では行き過ぎのないよう注意も払っているんだ」

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…モウリーニョ、コンテ、ポチェッティーノとトゥヘルを比較して:「それぞれの監督は独自の手法をもっており、トゥヘル監督は素晴らしい戦術的アイデアを持った人物で、自分がどのようなプレーをしたいかを熟知している。彼はロッカールームにいるときにも良い意味のエネルギーをもたらしてくれ、僕は彼の話を聞くことも、彼から学ぶことも好きなんだ。サッカーについてよく話をするよ。プレーについても、彼が僕に抱いている期待についても。多かれ少なかれ僕たちの目指すところは同じ。タイトルを是が非でも獲得したい。話し合いを重ねていくほどに、お互いで支え合っていこうとするほどに、その目標の実現には着実に近づいていけると思うから」

…まだ不足していると思うところは?:「シーズン全体を通して毎週、完璧な試合をすることなど不可能だよ。特に今季のレバークーゼンは非常に良いプレーをみせており、そのため僕たちはそこまで良くないプレーをしているようにもみられがちだけど、でもここ数年で最高のスタートの1つを切っているんだ。だから忍耐力をもって臨まなくてはならないと思うし、それに僕たちは他クラブよりも1試合多く残しているところ。チームはとてもハングリー精神をもっており、これからの試合、特に春先に迎えるシーズンの重要な終盤でそれを是非示していけたらと思う。

…CLの展望:「今のCLをみてバイエルンに眼を向けると、おそらく優勝候補トップ3には数えられるんじゃないかな。近年で目にしてきたように、常に最高のチームが勝つとは限らないし、そこでは多くの要因に左右されてしまうというもの。僕としては常にチャンピオンズリーグでの活躍が求められていると感じるし、ラツィオ戦でその役割をうまく果たせていけたらと思っている」

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…『Finale dahoam』という言葉はご存知ですか?:「いや、しらない」

…CL決勝をホーム開催するという意味です。今年のウェンブレイはご自身にとってそうなるでしょうか?それとも来年のミュンヘン?:「僕が選んで良いのであればどちらか1つ、いや、その両方を選びたいところだね!ウェンブレイ・スタジアムであろうと、アリアンツ・アレナであろうと、僕はまったく気にしないよ。僕にとってホームでの決勝戦であることに変わりはないから。」

…レヴァンドフスキとの比較:「彼とは何度かあったけど、1度はCM撮影で、もう1度は空港で偶然に。彼はクラブにとて信じられないほどの貢献を果たした選手であり、ただレヴァンドフスキに関わらず、自分よりさきに誰が記録を樹立してきたであろうとも、僕自身としてはもちろん自分自身のベストを尽くしていくことに変わりなく、その結果として自分自身の手で記録を樹立していけるように努力を進めていきたい。ただ自分の意識の中ではそのことは全く関係はないよ。ただ僕はプレーがしたい。あとはメディアやファンの皆さんの中で話題にしてもらえれば。レヴァンドフスキがここで高いステータスを誇っているのは当然のことで、そこでの基準値は明らかに高いものがある。ただ僕自身もここでとても良いスタートを切れたし、春先には彼の記録にもう少し近づけるようになっているといいね」

…アラン・シアラーはプレミア得点王記録を保持。そこにはあと47得点です。いつか再挑戦も?:「プレミアリーグで重ねた得点数には本当に誇りを感じている。でもその記録を破ることを最終的な目標として掲げていたわけではない。もちろんここ数年で近づくにつれて、その話題も増えてはいったけど、でもそれは結果としてみてみることだ。今後またどうなるかは誰にも予想はつかない。今は僕はここバイエルンで過ごしており、そこで4年契約にサインした。それが僕自身が今、集中していることだよ」

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…プレミアとブンデスの違い:「ブンデスでは後方からプレーを開始するチームが増える傾向にあると思う。より多くのチームがプレスを仕掛け、時にマンツーマンでプレーすることもあるよ。そのためスペースが少し広くなりがちで、自分たちのテンポをうまく活かすことができれば、それを利用していくこともできる。おそらくプレミアリーグの方がより、ストラクチャーはあるのかもしれないし、何チームかはブロック内で守備をみせる。雰囲気に関していえば、ドイツはプレミアリーグとは全く異なるものがあって、本当に素晴らしいものだと思うよ」

…イングランド代表主将としてユーロのチャンスは?:「いいチャンスがあると思う。イングランドはここのところ良い経験を積み重ねてきており、前回のユーロでは決勝にまで駒を進めることができた。今回のユーロでもきっと良い役割を演じられるだろう。ただこういった大会では常に、特定のアスペクトもまた求められるもの。イングランドが優勝杯を手にして、ずいぶんと時間がたってしまった。僕たち選手としてはなんとしても、その流れにピリオドを打ちたいと思っている」

…ドイツ代表について:「きっとドイツはまた強さをみせると思う。ここでは多くのトピックが浮上し、ファンも心配しているかもしれないけど、でもドイツは本当にいい選手が揃っているし、イングランド代表として決して、僕はドイツを過小評価するようなつもりは微塵もない。特に自国開催ということでファンからの後押しもあり、それに向くいるために彼らはきっと力の限りを尽くすことだろう」

…主将としての責務とは?:「僕が今ここドイツでプレーしているということは、非常に貴重な経験であり、それをぜひチームのみんなに伝えていけたらと思う。ピッチ上、練習中、そして試合を通して良い例を示していきたい」

…バイエルンでも主将を目指す?:「それは結果論だよ。チームにはリーダー的存在が何人もいることだし、監督やクラブ次第の話だ。僕たちの主将がたとえプレーできないときがあったとして、そこで僕がこのクラブの腕章を身につけることができれば非常に誇らしく思う。でも今はそのことについて特に考えるようなことはない。主将であろうとなかろうと、僕は普段通りに練習して、普段通りに話をして、普段通りにプレーするだけ。何も変わらないよ」

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…子供の頃にベッカム氏と撮影した有名な写真があります:「ベッカムは子供の頃から僕の憧れの存在だった。イングランド代表主将であり、まさに目指した選手だよ。素晴らしい模範的存在であり、これまでもコンタクトをとっており、何度かお会いしたこともあるんだ。たとえばバイエルンに加入した時、彼は僕を祝福してくれたよ。できればぜひミュンヘンの試合にお客さんとして招待したいところだ。それはきっと本当に素晴らしい試合となることだろう」

…今はMLSインテル・マイアミのオーナーですね。ご自身の10年後はどうみますか?:「それもいい質問だね。10年後は40歳か。誰にもわからないよ。僕としては心身ともに許す限りはサッカーを続けていきたい。楽しめているのに、それを途中でやめてしまうようなことはしたくないんだ。40歳になってもまだやれるかもしれないし、僕は米国が好きでそこで多くの時間も過ごしていて、NFLについても考えてみたこともあった。まぁ、成り行き次第かな。でもたとえば多くの選手たちがキャリアの終盤で意識するような、コーチという役職についてはあまり自分には想像できないけどね」

…ベッケンバウアー氏も同様にコーチを望まない発言をしながらも大きな成功を収めました:「まぁ、みていくしかないさ。もしかしたら何年後かには、僕はまた別の意見をもっているかもしれないし」